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マンション管理組合
戸建てよりもマンションを選ぶ理由に「近所付き合いが面倒」を挙げる人は少なくありません。しかし、忘れていけないのが管理組合の存在です。立候補者がなければ、持ち回りで理事が回ってくるのは避けて通れない道です。

マンション管理組合理事会の様子(イラスト)首都圏にある築2年目のタワーマンションに住む会社員(45)は今年、管理組合の理事長になりました。「いつかは回ってくる」と軽い気持ちで引き受けましたが、現実は想像をはるかに超えていました。総戸数は約1200。月に1度、週末に開かれる理事会では入居者からのクレームなど平均20件もの議題を3〜4時間かけて議論しますが、利害の対立もあって解決は容易ではありません。

マンションの敷地内での駐輪違反やペットの糞尿(イラスト)個人向け不動産コンサルティング「さくら事務所」(東京都中央区)は「管理組合をサポートするはずの管理会社の怠慢で理事が追い詰められ、独断専行の『モンスター』になってしまうケースが案外多い」と指摘します。よくあるのが管理費・修繕積立金の滞納者の名前を掲示板に張り出したり、駐輪違反の自転車を強引に撤去・施錠する行為です。理事にとっては入居者のモラルを欠いた行動こそ「モンスター」ですが、同事務所は「強硬策はトラブルを拡大させてしまうだけでなく、逆に法的手段に訴えられることさえある。まじめで責任感が強い理事ほど陥りがちなので注意が必要」と警告しています。

タワー型か低層タイプか、ファミリー向けかコンパクトな投資向けマンションかなどタイプによってトラブルは千差万別。万能の解決策はありませんが、共通しているのはコミュニケーションの欠如です。同事務所は「住む階や位置によっても入居者の問題意識は違う。イベントや入居者専用のインターネットサイトなどを活用して交流を図ったり、トラブルの当事者の言い分をよく聞いて解決の道を探るべきだ」とアドバイスします。

マンション入居者の餅つき大会の様子(イラスト)特に築2年目までに理事になった場合、共有部の点検には注意が必要です。法律で10年保証が定められていても、それは「構造耐力上主要な部分」と「雨水の浸入を防止する部分」に限られ、それ以外はほぼ2年で無償修繕期間が終了するためです。例えばコンクリートのひび割れは、約7割が乾燥・収縮が進む築3年目までに発生するとされるので、無償のうちに直しておきたいものです。

分譲業者や施工業者の自主点検や系列の管理会社の点検では指摘漏れの恐れがあるので、(1)居住者からの申告を理事会で取りまとめる個別チェック(2)居住者で一斉に巡回点検する集団チェック(3)専門的な技能・機器を持つ第三者機関に依頼——などの方法で点検しましょう。ただ(3)の専門的な点検は無償修繕を求める際の有力な根拠になる半面、数十万円から百万円単位の費用が必要になります。実施の是非は原則として管理組合の総会決議が必要なので、ここでも“暴走”は厳禁です。

毎日新聞生活家庭部

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