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福祉用具にJISマーク
福祉用具にも、JIS(日本工業規格)マークが表示されることになりました。

JISマークは、工業標準化法に基づき、日用品や電気用品など鉱工業製品について、品質や安全性、互換性などを定めた日本工業規格「Japanese Industrial Standards」の略称です。メーカーは認証機関に申請後、製品が規格を満たしていると認められればJISマークが付けられます。マークの表示は義務ではなく任意のため、規格を満たさなくても製造・販売はできますが、消費者にとっては商品を安心して購入するための目安となります。

車いすで転倒する様子(イラスト)JISマーク表示の対象となる福祉用具は「手動の車椅子」と「在宅向け電動介護用ベッド」です。7月末に製品の規格を審査する認証機関も決まり、早ければ11月ごろにもマークがついた製品がお目見えしそうです。

これまでも福祉用具は規格がありましたが、認証機関がなかったため、製品にJISマークが表示されていませんでした。このため、経済産業省は7月末、福祉用具の認証機関第1号に、財団法人・日本文化用品安全試験所(本部・東京都墨田区)を選びました。

同財団はメーカーから申請があれば、書面審査や現地審査を行い、原材料や強度、工場での品質管理状況などを細かく調査。基準を満たせば、JISマークの表示を認めます。また認証後、最低でも3年に1回、「認証維持審査」を受けることが義務づけられています。同財団は「品質に問題がなければ、申請から認証まで3カ月程度」と話します。

福祉用具にJISマークの表示を求める声が強まっている背景には、死傷事故の増加があります。経産省によると、製品事故の報告・公表制度が始まった07年5月以降、重大事故は手動の車椅子が3件、在宅向け電動介護用ベッドは1件。このうち3件が死亡事故でした。

介護ベッドや車いす(イラスト)

例えば07年5月、長崎県では要介護者の足を車椅子のフットレスト(足乗せ台)に乗せようとしてバランスを崩し、車椅子ごと後ろに転倒、要介護者は頭を強く打ち死亡しました。同年12月には愛知県で4歳児がベッドのマットとヘッドガードと呼ばれる部品の間に首を挟まれて窒息死する事故が起きました。いずれも原因が製品の欠陥か、操作ミスか特定されていませんが、介護保険の特定給付制度の対象品目で需要も増え、高品質の製品を安定的に提供する必要がありました。

最近、事故が相次いでいる電動車椅子も認証機関を選定中で、9月にも決まる見通しです。経産省環境生活標準化推進室は「JISマークが付くことで、製品の安全性が一目瞭然(りょうぜん)で分かる。製品を選ぶ際、安心・安全の一つの判断基準にしてもらえれば」と話しています。

毎日新聞生活家庭部

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