お役立ち情報/情報ものしり帖

夫婦別寝
「夫婦一緒に寝てますか?」。中高年夫婦を中心に、これまで枕を並べて寝ていた習慣を改め、寝室を別にするスタイルへの関心が高まっています。「仲が冷えたから」という夫婦もいますが、多いのはむしろ“発展的解消”。住宅業界では「夫婦別寝(べっしん)」という用語も積極的に使われ始め、戸建て、マンションにかかわらずリフォームや新築物件が増えています。

いびきがうるさくて眠れない(イラスト)

千葉県に住む経営コンサルタントのAさん(64)、学習教室講師のB子さん(59)夫婦は一昨年夏、結婚時に建てた築34年の自宅のリフォームで別々の寝室を作りました。

設計に当たり、リフォーム会社に注文したのは主に(1)2階で寝るのをやめ、1階で日常生活が完結するようにしたい(2)早寝早起きでベッド派のAさんと宵っ張りで布団派のB子さんの寝室を分けるが、気配は感じ合えるように(3)トイレが近くなってきたAさんに配慮した間取りに——の3点でした。

Aさんはいびきが大きく、それが別寝を選んだ大きな理由でしたが、軽い脳梗塞(こうそく)を患った経験があることから、「もしもの時、すぐ気付けるように」(B子さん)部屋は隣接させ、引き戸で仕切るだけにしたのです。

寝室を分けて”グッスリ スヤスヤ”(イラスト)実際に寝室を分けてみて——。Aさんは単身赴任時代に覚えた「一人で寝る解放感」を再び満喫しています。それでも、引き戸を閉め切ることはあまりなく「早起きしてパソコンをいじったりする時は光と音が漏れないようにそっと閉めている」。一方、B子さんは「近くで寝ているので何となく夫の様子は分かる。かと言って睡眠を邪魔されることはない」と適度な距離感が気に入っているようです。

三井のリフォーム住生活研究所(東京都)が「夫婦の適度な距離感」をテーマに男女計480人に行った意識調査によると、別寝派は全体で約3割いました。「別寝のきっかけ・理由」は「いびきなどの不満」が上位に入ったものの、「生活リズムの違い」や「一人の時間がほしい」など相手への配慮や生活の質の向上のための前向きな答えも目立ちました。同研究所は「これからは別寝を良い悪いと決めつけてしまうのでなく、ライフスタイルや事情に応じて選べばいい」と話しています。

こうした動きを受け、シニア層をメーンターゲットとしたマンションや団塊世代向けの平屋注文住宅には新築時から夫婦の「別寝」や「半別寝」を意識した間取りの物件も出始めています。

毎日新聞生活家庭部

Copyright© 2003 - 2008 Kyoei Fire&Marine Insurance Co.,Ltd. All rights reserved
※掲載されている情報は2008年時点の情報であり、最新の情報と異なる場合があります。