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公共の場所での障害者との接し方は?
駅など公共の場で障害を持つ人が困っているような場面に遭遇しても、接し方がわからず「見て見ぬふり」をしてしまいがちです。障害のある人を理解し、接するにはどのようなことに気をつければよいか、当事者や家族に聞きました。

車いすの女性が一人でいる様子(イラスト)05年秋に交通事故に遭い、車いす生活になった会社員の女性(24)は「一人前の大人として扱われない」と感じることがあるといいます。誰かと外出すると、店員がこの女性ではなく一緒にいる人に話し掛けがちだからです。電車やトイレ、エレベーターでは「車いすマークのついているところでは、そこしか使えない人がいることを心に留めてほしい」と話しています。

突然車いすを押すのは、事故につながる危険な行為です。「一人ぽつんとしている車いすの人を見かけたら、まず声を掛けて」というわけです。女性は「段差があってもみんな手助けしてくれるようになると本当にうれしい」と言います。

盲導犬と生活し始めて1年4カ月の会社員(34)は「黙って腕をつかまれたり、肩をたたかれたりすると怖いし困る。『お手伝いしましょうか』などと声を掛けてもらいたい」と話します。

道順や物の位置は「あそこ」などの指示語ではなく、具体的な方向や距離がよい。道順ではにおいや音が頼りになるので、飲食店やパチンコ店などを目標に案内すると分かりやすい。電車などでは席を譲られるよりも、つり革の場所を教えてくれたり、ドア近くの位置を空けてくれた方が助かるといいます。

「お手伝いしましょうか?」視覚障害者の片に声をかける様子(イラスト)外見だけでは障害者と分からない人もいます。流行性耳下腺炎のため4歳で耳が不自由になった会社員(34)は、はっきりした発音で話せるので障害が気づかれにくいですが、「考えてから話すのでどうしても時間が掛かる。言葉が出ないだけで能力がないと思われてしまうのが残念」と言います。

ろうあ者には文字情報があれば事足りるように思われがちですが、日本語を音として習得していないために文字だけでは理解が不十分な人も多いです。家族や友人といても会話に入れず、孤独感を募らせがちです。この会社員は「コミュニケーションの手段や動作が違うだけ。手話は見てまねればできるようになるので、一人でも多くの人が学んでくれればもっと理解しあえる」と話しています。

知的障害を持つ人の場合は、声掛けなどに注意点があります。突然の出来事に対応できない人も多いので、大声で話しかけたり急に体を押さえつけるのは厳禁です。パニックを起こしている場合も体に触れず、ガラスやテーブルなど危険なものを遠ざけ、穏やかな口調や態度で接しましょう。「走ってはだめ」ではなく「歩きましょう」など、短く肯定的な言葉掛けがよいそうです。

毎日新聞生活家庭部

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