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広がるカラーユニバーサルデザイン
特定の色同士を識別しにくい色弱者は全国で約300万人に上るとされています。色弱者に配慮し、色調やデザインを工夫する「カラーユニバーサルデザイン」(CUD)が電化製品や教育現場、交通機関など各方面に広がっています。

カメラの「充電中」と「完了」のマークが分かりづらい(イラスト)精密機器メーカーのオリンパスは08年2月、業界初のCUD対応コンパクトカメラを発売し、今年3月には一眼レフにもCUDを導入しました。導入のきっかけは1通のメールでした。同社製カメラを購入した色弱の男性会社員(34)から07年、充電器の「充電中」と「完了」の区別がつかないとメールが届いたのです。充電中は「赤」、完了は「黄緑」にランプが点灯しますが、男性にはどちらも黄色っぽく見えていました。

色弱者は赤と緑、緑と茶、赤と黒など特定の色同士を見分けにくいのです。同社はNPO法人「カラーユニバーサルデザイン機構」(東京都杉並区)のチェックを受け、充電中の点灯は橙(だいだい)色系とし、完了後は消灯したり、青色になるよう改良し、カメラ本体のボタン表示も見やすくしました。

カラーユニバーサルデザイン(CUD)に変更した地下鉄の案内(イラスト)このほかにも、色を識別しやすくしたCUD対応品が市販されています。小学1年の算数の教科書には「ながさくらべ」として、赤や青など色の異なるひもを並べたカラー写真が載っています。東京書籍と学校図書の2社は04年の検定本から、ひもに「あ」「い」などの符号を添え、色以外でも答えられるようにしました。文部科学省教科書課は、次回検定から発行者に編集上の配慮を求めたいとしています。

日本理化学工業は、緑の黒板でも識別しやすい色チョークを販売しました。従来の「赤」よりも橙色に近い「朱赤」などを取りそろえています。

横浜市営地下鉄は昨年3月のグリーンライン(中山—日吉、約13キロ)開業を機に、路線図などの案内表示をすべてCUD対応にしました。従来の路線図は背景が茶、路線が緑などでしたが、背景を白に統一し、色が似ている路線は線種を変えました。路線や駅名が重なる場合は白く縁取りしました。東京メトロも民営化に伴う案内表示見直しで、色丸で示した乗り換え案内にアルファベットと数字を付けたり、時刻表の青字を斜体にし、昨年6月に全駅で完了しました。

毎日新聞生活家庭部

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