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結核にご用心
芸能人の入院で注目された結核ですが、日本では07年、2万5311人が新たに結核と診断され、2194人が死亡しました。かつては「不治の病」と恐れられ、1950年代は死亡原因の上位でしたが、現代医学ではきちんと対処すれば治せる病気です。専門家は「最大の予防は早期発見」と強調しています。

夜中に咳をする様子(イラスト)患者の多くはせき、熱、たんなどの症状から、風邪を引いたと思って病院を訪れます。処方された風邪薬を飲んでも治らないため再受診し、エックス線検査で判明するケースが目立ちます。

埼玉県の男性会社員(43)は昨年末から、寝返りをうつと胸が痛んだり、少し動くだけで息苦しくなることがありました。激しくせき込むようになり、3月に入って総合病院を受診しました。男性の胸部エックス線写真を見た医師は「肺がんか結核」と診断し、結核治療の実績がある病院を紹介しました。病院では男性のたんを調べ、含まれる結核菌の量から中程度の感染力があると判断しました。男性は即日入院しましたが、感染時期や経路は不明で、同居している妻子は感染していませんでした。

満員電車の中で咳をする様子(イラスト)

入院は感染を広げないための措置で、周囲への感染力がなければ外来治療も可能です。通常、4種類の薬を併用し、感染力がなくなれば退院できますが、治療を中断すると、再発して重症化する恐れがあるため、その後も薬を飲み続ける必要があります。現在の標準治療は「6〜9カ月の投薬」で、平均的な入院期間は2カ月です。

きちんと対応すれば大丈夫です。レントゲン写真を見る医師のイラスト多くの人が集まる場所に患者がいれば、周囲の人は感染の危険があります。せきによる飛沫(ひまつ)を浴びる以外にも、飛沫の水分が蒸発して結核菌が空中を漂い、それを吸い込んで感染する場合もあります。職場や学校、病院などで20人以上が感染する集団感染は、06年に23件起きました。

専門医は「大切なことは早く見つけて確実に治すこと。いつもと違うせきが2週間以上続いたり、夜、寝汗をかくような時は要注意。結核と診断されたら、周囲の人は保健所による接触者検診を受けるなど、感染を広げないため協力してほしい」と指摘しています。

毎日新聞生活家庭部

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