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お手軽ダイエットに効果なし
納豆。寒天。リンゴ。バナナ。ゆで卵。手を替え、品を替え、登場するダイエット。最近はバナナダイエットがブームとなり、店頭からバナナが消える騒ぎもありましたが、何かを食べてやせるということは、ありえないと知っておきたいものです。

朝のバナナダイエットに効果あり?本当かな?(イラスト)昨年秋、テレビや雑誌などで、バナナダイエットが話題になりました。うたい文句は、「朝、バナナを1〜2本食べ、コップ1杯の水を飲むだけでやせられる」。昼と夜は好きなものを食べてよいという手軽さが受けました。

バナナでやせられる理由として、①糖質や脂肪を分解・燃焼する酵素が豊富 ②抗酸化作用の高いポリフェノールが多く含まれ、細胞の活性化と代謝を促す ③食欲を抑えるアミノ酸が含まれる ④便通をよくする食物繊維が豊富——などが挙げられています。

こうした理由は科学的に正しいのでしょうか。

バナナ1本(100グラムと仮定)は約90キロカロリーで、小さめのおにぎり1個程度のカロリーに相当します。バナナ2本で満腹感を得て、従来の朝食に比べて、摂取カロリーを減らせばやせられる可能性はあります。

ところが、バナナで朝の摂取カロリーを減らしても、昼と夜の食事で摂取エネルギーを増やせば、やせることはありません。体重を減らすには消費エネルギー以下に摂取エネルギーを抑えるしかないのです。特定の食品を食べてやせられると思うのは幻想にすぎません。

果物屋さんにて「バナナは売り切れました!」(イラスト)酵素の豊富なバナナを食べると、一緒に食べた肉類などの脂肪を速やかに分解すると言われていますが、専門家は「酵素は胃や腸でほとんど分解され、体内で脂肪の燃焼にかかわることはない」と指摘しています。ポリフェノールは大豆や他の果実にも豊富ですが、体重の減少とは関係ありません。また、バナナに含まれる食物繊維は、ジャガイモやレタスと同程度で特に高くありません。バナナにわずかながらリジンなどのアミノ酸が含まれていますが、そうしたアミノ酸が食欲を抑制することもありません。

雑誌の特集やネットなどでは「バナナを食べたら、やせた」という体験談が登場し、それを支持する専門家の発言も添えられています。最近は、バナナと同じ言い方でキウイのダイエット本まで出てきました。個人の体験談や専門家の見解の中には、科学的根拠の薄いものも多いようです。そもそもダイエットはそんなに簡単に成功するものではないことを知っておくことが大切でしょう。

毎日新聞生活家庭部

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