お役立ち情報/情報ものしり帖

子育てタクシー”快走”
乳幼児と母親を支援する「子育てタクシー」が全国に広がっています。乗車中のおむつ替えや授乳ができるタクシーもあって好評です。タクシー業界の常識を覆す取り組みとして注目を集めています。

東京都大田区の主婦(36)は、生後4カ月の長男の定期健診に通うため、09年10月から会員制の子育てタクシーを使い始めました。自宅に車はありますが、ペーパードライバーのため運転に自信がなく、友人から勧められて会員登録しました。

子育てタクシーに乗って長男の定期検診に行く様子(イラスト)

利用しているのは、都内で唯一、子育てタクシーを展開する茂呂運送(東京都練馬区)の「CoCoRo TAXI」(こころタクシー)です。08年9月から都内23区などでサービスが始まりました。

21人いる専門ドライバーのうち17人が女性で、ピンクの縁取りの入った上着姿でハンドルを握ります。全員が乳幼児連れに対応できるよう研修を受講しているので、乗降車時の手助けはお手のもの。禁煙の車内にエチケット袋や防水シートなどを常備し、会員に応じベビーシートやチャイルドシートを準備しています。

この日、主婦宅を訪れた専門ドライバー(42)も、9歳の長男を持つ母親でした。こころタクシーで初めてプロのドライバーで、「女性ドライバーというだけでリラックスできるお母さんが多いようです」と話しています。

口コミやインターネットで集まった会員は、これまでに2310人。中には、深夜帰宅の女性や病院通いのお年寄り、塾や習い事に通う子どもたちもいます。走行料金が普通のタクシーと同額なことも評判で、毎月200人ずつ会員が増え、2010年から24時間体制にサービスを拡大する予定です。

赤ちゃん、お子さん、妊婦さんを思い浮かべる子育てタクシーの女性ドライバー(イラスト)

同社の目標は会員5000人。担当専務は「妊婦さんなどからの要請を受け、24時間営業としたい。女性の働く場を確保するためにも、こころタクシーを拡大したい」と話しています。

一方、08年10月から子育て支援を始めた新潟市中央区の万代タクシーは、接客態度がよく子ども好きのドライバー20人を専属に充てています。同社も会員制で特別な割増料金はありません。要望に応じてチャイルドシートをつけたり、子どもだけ(4歳以上)の送迎も行っています。

自治体の支援も始まっています。東京都練馬区は09年9月、区独自の子育て検定試験に合格した10社139人に「ねりまキッズ安心タクシー」と書いた自動車ステッカーを配布し、利用者に「選択」を促しています。また、東京都中央区は06年度から妊娠1回あたり3万円のタクシークーポン券を配布して家計支援を続けています。

毎日新聞生活報道部

Copyright© 2003 - 2009 Kyoei Fire&Marine Insurance Co.,Ltd. All rights reserved
※掲載されている情報は2009年12月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。