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使い捨てライターの火遊びに注意
チョコレートやピストルなど、子どもが興味を持ちそうなさまざまな形をしたライターによる火遊びが増えています。消費者庁や経済産業省は、子供が簡単に着火できないようにする安全基準の法制化に向け動き出しました。東京消防庁も「子供に火の怖さを教えることも必要」と保護者に呼びかけています。

ライターで火遊びする子供(イラスト)昨年11月、水戸市の県営団地5階の男性会社員(28)方から出火し、2歳の男児と1歳の女児が亡くなる火災がありました。火元付近からライター5個が発見され、茨城県警は2人がライターで遊んでいて室内に引火したとみています。また、一昨年1月に東京都葛飾区のアパートで2歳と1歳の男児が死亡した火災は、男児が室内の洗濯物に火を付けたことが原因とみられています。

東京消防庁が調べたところ、12歳以下の子どもがライターを使って火遊びをしたことによる火災は、99〜08年の10年間に都内で計511件あり、7人が死亡し、208人が負傷しました。1歳の幼児がライターで遊んで火災になったケースもありました。

また、全国の消費生活センターには「6歳の男児が、ゲームセンターのカプセル玩具(ガチャポン)で当てたライフル形ライターで遊んでいるうちに、顔にやけどをした」「3歳の男児が福袋に入っていたチェロの形のライターを触っていて、指にやけどをした」といった相談も寄せられています。

ライターの輸入会社などで作る「日本喫煙具協会」(東京都台東区)によると、国内で流通するライターは年間約6億個にのぼります。このうち9割が使い捨てタイプで、ほとんどが中国などからの輸入品です。安全基準に関する規制はなく、業界団体が独自の基準で炎の高さや耐熱性などを検査していますが、子どもの火遊び防止に着目した検査項目はありません。

「ダメ!」火遊びを母親に怒られている子供(イラスト)こうした現状を踏まえ、東京都は昨年11月に「子どもが簡単に着火できないように安全基準を定めるべきだ」とする提言をまとめ、消費者庁と経産省に提出しました。経産省は消費者庁と連携し、今年夏までに安全基準を取りまとめる方針です。また、東京都は「玩具としてゲームセンターで販売しないことも必要」と提言しています。

東京都が参考にしたのは、「チャイルドレジスタンス(CR)」と呼ばれる安全基準を導入している欧米の取り組みです。米国は94年に子供の握力では着火できないようなCR基準を義務付けた結果、ライターが原因の住宅火災は半減しました。06年に義務化した欧州連合(EU)でも火災が減少しました。

東京都は「規制で障害者や高齢者にとって不便になるなどの問題もありますが、子どもの手の届く場所にライターを置かないよう親に対して注意喚起することも必要です」と指摘しています。

毎日新聞生活報道部

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※掲載されている情報は2010年1月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。