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若者は味覚もマイルド好み?
辛いもの、苦いものを敬遠する若者が増えているようです。すし店でわさび抜きを注文する若者が目立ち、眠気覚ましのガムも刺激を抑えた商品が発売されています。子どものころから味覚や嗜好が変わらず、「大人の味」が苦手な若者が増えているようです。

「サビ抜きで」、「私もワサビ抜きで」、「あっオレも」サビ抜きでお寿司を注文する様子(イラスト)「『サビ(わさび)抜きで』という注文がここ数年、多くなったという印象です」。東京都渋谷区のJR渋谷駅前で24時間営業しているすしチェーン店の店長(38)は話します。1日300人を超す来客のうち、サビ抜きをリクエストするのは圧倒的に20代の若者で、特に女性が目立ちます。わさびのピリッとした刺激があってこそ、すしの味が引き締まりますが、「わさびを付けて食べたことがない」と話す客もいるそうです。

回転ずし「くら寿司」を全国展開するくらコーポレーション(本部・堺市)は数年前から、全皿をサビ抜きにし、テーブルに備え付けのわさびを好みで付けてもらう仕組みにしました。広報宣伝部の担当者は「子ども連れのお客様からサビ抜きの注文が多く、数店舗で別添えにしたところ、わさびを使わない人が予想以上に多く、全店に拡大しました」と説明しています。

導入後、若い男性のグループ客の一人から「今までは頼みにくく我慢していたが、実はサビ抜きが食べたかった」という反応もあったといいます。

辛いものを好まないという東京都練馬区のアルバイト男性(22)は「おすしは大好きだが、わさびを付けると味が変わってしまう。小さいころから慣れた味がいいし、わさびがない方が魚そのものを味わえると思う」と話しています。うどんや牛丼に唐辛子を使わず、おでんも「からしをつけない方が、だしの味がよく分かる」といいます。

ナガラ〜 ゲームをしながら飲食する様子(イラスト)眠気覚ましや気分転換のためのミントガムも、強い刺激が苦手な人向けの製品が登場しています。キャドバリー・ジャパン(東京都)が昨年10月に発売した「クロレッツアイス ライト」はメントール成分を抑え、「キツくないのが ちょうどいい」が宣伝コピーです。刺激が強すぎるという声を受けて商品開発しました。同社マーケティング本部の担当者は「発売25年で初めての要望で、時代とともに消費者の嗜好に変化が生じていることを実感しました」と話しています。

同社はマーケティング会社「味香り戦略研究所」(横浜市)と昨年9月、「刺激に対する嗜好性調査」を実施しました。20〜40代の男女計1236人に、購入頻度が高い第3のビールの銘柄やレトルトカレー商品を調査した結果、苦みの強い第3のビールや辛いカレーを好む男性は、40代が23.8%に対し20代は17.5%。逆に、あっさりしたマイルドな味を好む人は40代が39.3%、20代が45.6%に。女性もほぼ同様の傾向でした。

同研究所は「若い世代は味覚が未成熟といえるかもしれない。ゲームやインターネットをしながらの『ながら飲食』の傾向もあり、味への関心が薄らいでいるのではないか」と分析しています。

毎日新聞生活報道部

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※掲載されている情報は2010年3月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。