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紫外線対策は万全て?すか?
東京都内の大学に勤務する女性(29)は日焼けを避けるため、夏も長袖を着て通勤しています。日焼け止めのジェルを手放さず、指先が出る手袋を着用し、首にはストールを巻くほどの念の入れようです。「暑くないの?」と同僚からよく聞かれますが、「暑いけど、日焼けはシミなどの原因になる。中学時代は水泳部だったので、将来を考えると、これ以上、日焼けしたくない」と決意は固いようです。

80's 健康 小・麦・色!の女性(イラスト)日焼けした「小麦色の肌」はかつて、健康美の象徴でした。ところが、80年代ごろから、シミやしわなど肌の老化原因になることが知られるようになり、98年には母子手帳から日光浴を勧める記述が消えました。

日焼けの原因は、太陽の紫外線です。日焼けについて研究している化粧品メーカー「資生堂」の元学術室長は「紫外線が強いのは、春分から秋分にかけて。特に真夏の暑い日より、気候がよく屋外で遊ぶ機会の多い4〜5月と梅雨の晴れ間が要注意」と指摘しています。

人体は紫外線を浴びると、皮膚の細胞のDNAに障害を受け、それを修復しようとして血管を太く拡張させます。さらに皮膚の細胞はメラニンという黒い色素をたくさん作り、紫外線から肌を守ろうとします。このため、日焼けは最初は赤っぽくなり、その後に黒っぽくなります。DNAに障害を受けた皮膚細胞は1週間ほどではがれ落ち、皮がむけます。意外にも男性の方が女性より紫外線に対する感受性が高い傾向があります。また、赤くなりやすい人は、より注意が必要です。日焼け以外にも、紫外線が白内障の原因になったり、人体の免疫を低下させることも分かってきました。

紫外線対策 完璧だけどちょっと暑い(イラスト)環境省の紫外線対策マニュアルでは、最も強くなる正午前後の外出を避ける▽日陰を利用する▽日傘や帽子を使用する▽衣服で肌を覆う▽サングラスを掛ける▽日焼け止めを利用する——の6項目を挙げています。

紫外線は空気中で散乱されやすく、四方から照射されるため、専門家は「日傘や帽子での予防には限界がある」と警告しています。つばの長さが7センチの大きな帽子をかぶっても、紫外線防止効果は6割ほどです。衣服で覆うのは効果的ですが、暑すぎると熱中症などの危険があるため、薄手で風通しのよいものがおすすめです。

常に露出している顔面の対策には、紫外線を吸収したり散乱させる日焼け止め(サンスクリーン)が有効ですが、日焼け止めを塗っても、量が足りない人が多いようです。専門家は(1)手のひらに1円玉大の日焼け止めをとる(2)額、鼻、あご、両ほおの5カ所に分けて日焼け止めを置き、そこから周囲に伸ばす(3)少し乾いたら、これをもう一度繰り返す——という塗り方を推奨しています。

毎日新聞生活報道部

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※掲載されている情報は2010年6月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。