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古い扇風機の火災に注意
猛暑続きだった今年の夏に活躍した扇風機ですが、古い扇風機を使う場合は注意が必要です。独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)は、劣化した扇風機と換気扇の火災に注意を呼びかけています。

バチッ バチッ!扇風機から火花が出る様子(イラスト)東京都内で07年8月、扇風機から出火し、就寝中だった80代の男女2人が煙を吸って亡くなる火災がありました。使用年数は不明ですが、長期間使っていた扇風機で、コンデンサーの絶縁が劣化したためにショートし、周辺のほこりや可燃物に着火して火災になったとみられています。

NITEに通知された製品事故情報で、扇風機事故は04〜08年度の5年間に計127件あり、うち70件は劣化が原因の事故でした。内訳は▽死亡事故1件(2人)▽重傷事故1件(1人)▽軽傷事故4件(4人)▽火災などの「拡大被害」42件▽製品破損21件▽被害なし1件となっています。また、事故を起こした扇風機を製造から5年ごとの区分でみると、製造後35〜39年が36件で最も多く、30〜34年の14件、40〜44年の8件が続きました。

原因別では、コンデンサーが原因とみられる例が最多でした。古いコンデンサーは絶縁物に油やろうが使われ、油の酸化などで絶縁性能が劣化する場合があります。コンデンサーが発熱し油を噴出して発火する場合や、周辺のほこりなどに着火することもあります。コンデンサーが劣化すると、モーターの回転が不安定になったり、異音・異臭発生の原因にもなります。

危ない 危ない 煙が出た扇風機の様子(イラスト)扇風機や換気扇は劣化による事故が多く、09年4月以降に製造・輸入された製品は、エアコンや洗濯機、ブラウン管テレビとともに、長期使用時の注意を促す「長期使用製品安全表示制度」の対象品目になりました。製品には製造年(20××年)や設計上の標準使用期間(××年)、「設計上の標準使用期間を超えて使用されますと、劣化による発火・けが等の事故に至るおそれがあります」などの表示がされています。

NITEが扇風機2機種を使った再現実験を行ったところ、69年製(製造後42年目)の製品は起動後しばらくしてモーター部分から着火。2分50秒後には着火した溶融物が落ち、さらに1分後には着火物が落下して、脇の座布団に火が回りました。73年製の製品でも着火し、1分45秒後には着火した物が落ちて座布団に着火しました。

NITE製品安全センターは「古い扇風機や換気扇は部品の劣化で発煙や発火の恐れがある。異常を感じたらすぐに使用を中止して電源を切り、販売店やメーカーに相談を」と呼びかけています。注意の必要な異常として▽スイッチを入れてもファンが回らない▽回っても回転が不規則▽回転時に異常な音や振動がする▽モーター部分が異常に熱かったり焦げ臭い——などを挙げています。

毎日新聞生活報道部

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※掲載されている情報は2010年8月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。