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学校トイレが変身しています
公立小学校のトイレと言えば、くさい、汚い、暗いの「3K」のイメージが強いようですが、老朽化した施設をリニューアルし、子どもの健康づくりに役立てようとする動きが広がっています。洋式トイレが主流になった自治体もあります。最近の学校トイレ事情は——。

トイレを我慢する子供の様子(イラスト)「明るくなって1人で行けるようになりました」「カラフルになってうれしいです」。愛知県一宮市の今伊勢小学校で、子どもたちがぴかぴかになったトイレを使い始めました。NPO法人「日本トイレ研究所」(東京・虎ノ門)と小林製薬は今夏、同校や向原小(東京都目黒区)など全国12小学校でトイレ改修に取り組みました。

和式を洋式に変え、タイルなどの床面を張り替えて、においを一掃しました。便器の前に立つ時の足場もカラフルなシールで示し、きれいに使い続ける工夫も施しています。改修費は1校150万円程度かかりました。

研究所の代表理事は「気持ちよくうんこすることは健康に深くかかわっているのに、『排せつは恥ずかしいこと』と考えられている。こうした意識を変えるためにも、トイレ環境を改善する必要がある」と話しています。向原小の校長先生も「学校で排便しない子もいる。トイレを変えると、便から食べ物への関心が高まり、食育にもつながる」と喜んでいます。

よしっ!意を決してトイレに行く子供の様子(イラスト)東京都小平市教委の08年の調査では、公立小学校のトイレが満足と答えた児童は19.5%にとどまり、不満は50.5%で過半数に達しました。小林製薬が4月に行ったネット調査でも、学校で大便をしないと答えた児童は2人に1人に上りました。

01年度から熱心に改修に取り組んでいるのは東京都葛飾区です。区の施設課長は「公立小学校のトイレは3Kに加え、『怖い』『壊れている』も加えた5Kに悪化していた」と話しています。区内の学校の大半は昭和30年代以降に建設され、和式が中心でした。保護者から「用を足せない」「家に帰るまで我慢している」などの苦情が相次いでいました。改修の結果、現在は洋式が8割程度に達しています。

全国ではまだ、和式トイレが多数派です。自治体の財政事情が厳しいためで、小林製薬の調査では、自分の学校のトイレについて78%が「和式中心」と答えています。

排便を我慢するとなぜよくないのでしょうか。日本トイレ研究所は「体温と同じ36度で食べ物を保存すれば腐敗が早くなるが、便も同じ。体に長くとどまれば腹痛の原因にもなる」と指摘しています。

毎日新聞生活報道部

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※掲載されている情報は2010年11月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。