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捨て猫を救おう
動物を飼いたいと思った時、ペットショップで買うのでなく、捨てられた犬や猫を譲り受ける動きが広がっています。一つでも多くの命を救おうと、譲渡の橋渡しをする取り組みが盛んです。

東京都豊島区のJR大塚駅に近いビル。子猫の写真の看板が目を引く、NPO法人「東京キャットガーディアン」(東京都豊島区南大塚)の開放型シェルターです。ガラス越しの日が差し込む室内に、グッズショップ、猫カフェ、猫関連の本を置いたコーナーなどがあります。

ミャウ すり寄ってくる猫の様子(イラスト)

猫カフェに入ると、茶色い子猫がすり寄ってきました。ケージ内では、タオルで作ったハンモックの中で気持ちよさそうに寝ている子猫もいます。みんな色つやが良く、手入れが行き届いています。

どの猫も、代表の山本葉子さん(50)が都内や東京近郊の愛護センターから引き取ってきました。譲渡を希望する人は何度も通ってお気に入りの猫を探すことができます。山本さんは「触れ合いながら、自分に本当に飼えるのかと考える人もいるようです」と話しています。

山本さんは02年、捨てられた猫のシェルターを自宅に作り、近隣の人と保護活動を始めました。譲渡を広めるために08年に東京キャットガーディアンを開いて以来、新たな飼い主が見つかった猫は今年9月に1000匹を超えました。

自宅には去勢・避妊専門の動物病院も併設し、専従の獣医を雇って、現在は230匹を飼育しています。すべて去勢・避妊手術、3種混合ワクチン、ノミ・ダニの駆除などを済ませています。子猫だけでなく、成猫も引き取り手がつくそうです。

猫を譲り受けるには4万円程度の費用のほか、スタッフとの面談が必要です。「家族の一員として終生飼育する」などの譲渡条件を守る誓約書を提出します。初めて猫を飼う人や飼育に不安がある人には、面談や電話で相談に応じています。山本さんは「愛護センターにいるすべての猫を引き取ることはできませんが、一匹でも新たな飼い主を見つけ、殺処分を減らしたい」と話しています。

猫と触れ合えるのは、平日午後2〜5時(火曜日を除く)、土日祝日は午後1〜5時。くわしくはホームページ(http://www.tokyocatguardian.org/)。

ペットの現状、様々な境遇(イラスト)

千葉県内の自宅で8匹の猫を飼い、県動物愛護推進員として保護活動にも取り組む絵本作家のどいかやさん(41)はこの夏、フリーペーパー絵本「ペットショップにいくまえに」を作り、ネットで公開しています。どいさんの作品には動物が描かれることが多く「犬や猫が殺処分されていることを知り、ショックでやりきれなかった。自分ができることで少しでも役に立ちたかった」と話しています。

絵本では、全国で毎日約700匹の犬猫が殺処分されている現状を伝え、人間の身勝手な理由で保健所にペットを連れてくる人たちを描いています。また、ペットブームの中で業者による無理な繁殖が行われている現状や、まだ赤ちゃんのうちに親から離され売られる子犬、子猫も登場します。最後に、ペットショップで買うだけでなく、保健所や保護団体から引き取る方法があることを伝えています。

多くの人に厳しい現状を伝えるために、モノクロ8ページの簡単な作りにしました。絵本は「ペットショップにいくまえに」(http://bikke.jp/pet-ikumae/)からダウンロードできます。

毎日新聞生活報道部

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※掲載されている情報は2010年12月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。