お役立ち情報/情報ものしり帖

格安米に多いくず米
ディスカウントストアなどで販売されている格安米を市民団体が調べたところ、加工用の原料になるくず米が多く含まれている商品が見つかりました。今年7月からは産地表示などの義務付けが始まる見通しで、消費者団体は細かい表示を求めていますが、流通業者は「時期尚早」と反発しています。背景にある米の表示問題を探りました。
 食の安全を調査している市民団体「家庭栄養研究会」(東京都三鷹市)が昨年秋、東京都内で販売されていた格安米10銘柄(5キロ1200〜1700円台)を調査機関に依頼し、米の厚みが1.85ミリ以上の「高品質米」、同1.7ミリ未満の「くず米」の比率を調べました。

複数原料米・・・家計は助かるけド・・・(イラスト)一番安い「1290円」の米では、高品質米はわずか18%、くず米が37%含まれていました。高品質米が50%を切ったのは調査した10銘柄中3銘柄で、同じ「1580円」でも高品質米が93%のものと、32%のものがあり、価格と品質が必ずしも連動しているわけではありませんでした。試食したところ、産地直送の「単一原料米」と比べて、明らかに米粒が小さく黄色みを帯び、味も香りも悪い米が含まれていました。

調査した格安米のうち9銘柄は「複数原料米」と表示され、8銘柄には何年産かの表示もありませんでした。調査にあたった同会の担当者は「多くの消費者は、安い米にくず米が混ざっているとは考えていない。商品には細かい表示もなく、袋も透明でないため、粒の大きさや欠けた米があるかどうか、判別することは難しい」と指摘しています。

お米の農産物検査をしている様子(イラスト)背景には米の表示ルールの問題があります。日本農林規格(JAS)法では、「単一原料米」は産地、品種、産年、「単一原料米」の表示が義務づけられています。一方、「ブレンド米」は、複数の原料を使っていることと、国産か輸入原産国とその割合の表示が義務づけられているだけです。ブレンドした米の産地別の内訳の表示は任意で、しかも農産物検査を受けていない未検査米は産地、品種、産年の表示をしてはいけないルールがあります。

農薬やカビで汚染された米が食用に不正転用された問題を受け、取引記録の保存などを義務付ける「米トレーサビリティー法」が昨年10月に施行されました。今年7月からは、産地表示の義務化なども導入される予定です。消費者庁が、一般から意見を募集したところ、消費者団体からは「未検査米に対しても産地、産年、品種の表示とその義務化」「くず米使用の場合はその使用率も書いてほしい」などの要望が寄せられました。

一方、生産者や流通関係者からは「義務化は時期尚早」などの声がありました。消費者庁の担当者は「未検査米を含むすべての米に都道府県名を表示するようにしていきたい」と話しています。

毎日新聞生活報道部

Copyright© 2003 - 2011 Kyoei Fire&Marine Insurance Co.,Ltd. All rights reserved
※掲載されている情報は2011年1月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。