お役立ち情報/情報ものしり帖

増える子と?もの花粉症
スギ花粉症の患者が低年齢化しています。大人と同じく子どもの患者も増え、入学前の発症も珍しくなくなりました。スギ花粉飛散の本格シーズンですが、子どもの花粉症は、大人が気づいて対策をとることが大切です。

国民の2〜3割がスギ花粉症と推定されています。専門家による08年の全国調査では有病率が約27%、10〜50代では30%を超えました。5〜9歳でも約14%で、98年の同様の調査の1.8倍に増えています。

マスクをつけて通園する様子(イラスト)そもそもスギ花粉症は何歳から発症する可能性があるのでしょうか。

かつては大人中心の病気と考えられてきましたが、90年代に入って低年齢化が指摘されるようになりました。国立病院機構三重病院耳鼻咽喉科の医師は「最近は2〜3歳で発症している子も少なくない」と話しています。

子どものスギ花粉症を数多く診ている同病院で、最年少の患者は2歳でした。わずか3シーズン目の花粉との接触で発症したことになります。

子どもの症状は多彩です。鼻水や鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみのほか、せきや鼻づまりによるいびき、皮膚の赤みやかゆみも多くなっています。専門医によると、鼻をこすることなどによる鼻血も幼児では目立ち、花粉症と診断された2歳児の例では、鼻血が続くため受診したのがきっかけでした。専門医は、「鼻すすりや口呼吸、目や鼻をこするしぐさが現れることもあります。保護者が症状に気づくことが第一歩で、花粉が原因なのか診断を受けて適切な対策を取ることが大切です」と指摘しています。

手洗いうがいをする様子(イラスト)治療や対策は基本的には大人と同じです。抗ヒスタミン薬などの内服薬のほか、小児用の点鼻薬などで症状を緩和します。花粉エキスを注射して体を慣らしていく免疫療法も、重症の場合には有効です。口に花粉エキスをふくむ「舌下免疫療法」は臨床研究段階ですが、注射よりも負担が少なく小児の治療法としても期待されています。

今春は昨年の猛暑の影響で、花粉の飛散量が東北から近畿にかけて例年(過去10年平均)より多いと予測されています。飛散量が多い年は新たに発症したり、重症化も懸念されます。花粉に接触しない対策が基本ですが、子どもの場合、学校や園での集団生活があり、外出を控えるのは難しく、マスクやメガネなどをつけるのも、大人のようにはいきません。

専門医は「花粉をうまく避けると子どもたちの生活にもメリットがあるということを、本人に理解してもらうことが大切です。マスクをした方がよいと分かれば、自分でつけるようになるでしょう」と助言しています。また、「帰宅時に、衣服や髪を払い、洗顔やうがいをするなど、室内に花粉を持ち込まないようにするには、子どもだけでなく、家族の協力が欠かせません」と話しています。

毎日新聞生活報道部

Copyright© 2003 - 2011 Kyoei Fire&Marine Insurance Co.,Ltd. All rights reserved
※掲載されている情報は2011年2月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。