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電力不足に備えましょう
電力不足に備え、家庭で電気を作り出す太陽光発電に関心が高まっています。地球温暖化対策を目的に、全国で70万戸強が導入しています。東日本大震災以降、家電量販店やメーカーへの問い合わせが急増しているようです。

東京都福生市の会社員(53)は、2年前に建てた住宅に太陽光発電を導入しました。「地震などの緊急時に、自家発電できるようにしておきたい」という妻(43)の希望でした。屋根が南向きではないものの、オール電化で7月の電気料金は200円。8月も3000円で済みました。

節電の夏イメージ(イラスト)太陽光発電では、余った電力を電力会社に売ることができます。電力消費量の少ない5、6月は、余った電気を売った金額の方が電気料金より多く、最大で3000円の「黒字」になりました。半面、日没後の暖房需要が多い2月は電気料金が1万円以上かかってしまいました。元が取れるまでは15年ほどかかりそうですが「メーカーから『お宅は発電所の扱いになる』と言われ、エコに少しは貢献している意識になった。室内モニターの太陽光の発電量を見ていると、電気の貴重さも実感して、いらない照明を消すようになった」と話しています。

電力会社への売電は、標準的な住宅で1キロワット時あたり42〜48円。普及を進める国の方針で、一般家庭の電気料金の約2倍に設定されています。売電は今のところ導入から10年間に限られています。

課題は初期費用が高いことです。一般家庭で標準の4キロワットを設置する場合、工事費込みで240万円程度が相場となります。負担軽減のため国は1キロワット当たり4万8000円の補助金を出し、独自の補助金制度を持つ自治体もあります。

家庭で電気をためられる蓄電池にも注目が集まっています。メーカーは発売時期を早めたり、家庭向けの製品販売に乗り出しています。使い方は蓄電池のプラグをコンセントに差し充電するだけです。家電量販店「ヤマダ電機」は4月から家庭用リチウム蓄電池の販売を始めました。1キロワット時タイプが79万8000円で、約3時間の充電でノートパソコン(50ワット)なら約20時間、液晶テレビ(約130ワット)は約8時間使えるといいます。

扇風機で節電 風の生活イメージ(イラスト)震災後、個人を含め2000件以上の問い合わせが殺到したのは大和ハウス工業やシャープなどが出資する蓄電池メーカー「エリーパワー」です。法人向けのリース用でしたが、今秋にも家庭用の製品を販売する予定で、2キロワット時タイプで100万円台後半を想定しています。また発売予定を来年から今年6月に早めた東芝は、「小規模オフィスなどでの使用も視野に入れている」といいます。

エアコンだけに頼らず夏場の暑さを乗り切るため、用意を始める人も多いようです。

ヤマダ電機によると、扇風機の販売台数は今年4月、前年の5倍に上りました。タイマー付きなど高機能機種の売れ行きが良いため、売上額では前年の7倍に上るそうです。「扇風機がこの時期にこれだけ売れているというのは、過去になかった」(広報部)と驚いています。

伊勢丹新宿店では、クーラーボックスが売れています。例年は夏のレジャー用に7月から展開していましたが、「停電した時の冷蔵庫代わりに早めに確保しておきたい」と4月初旬から問い合わせが入り、販売を開始しました。例年より2週間早く店頭に置いた扇子も、プレゼントや自分用に2、3点まとめ買いする人が多く、昨年の2倍の売り上げを見込んでいます。

毎日新聞生活報道部

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※掲載されている情報は2011年6月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。