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干す野菜が人気です
昨年ヒットした蒸し料理に続き、「干す」野菜や果物が注目されています。自宅で食事を作る「内食回帰」の傾向もあり、安くてヘルシーなことが好まれているようです。

関東近郊の生協「パルシステム連合会」は、干物や干し野菜づくりに使えるつり下げ型ネットを昨年6月からキッチン用品カタログで取り上げました。12月の掲載で受注数が3倍に増え、今年3月に大きく扱うと、4倍以上に膨らみました。「予想を1.5倍上回った」と担当者は驚いています。

松屋銀座(東京都中央区)内のドライフルーツとナッツの専門店「プログレ」でも、売り上げは昨年ごろから伸びています。仕事帰りの若い女性や、ドライフルーツを食べるのが習慣の中高年女性の利用が多いといいます。

DRY FOODイメージ(イラスト)

干しネットの新製品も発売されています。ターゲットである30〜40代の女性を意識し、青・ピンク・ベージュの3色で展開。直径約21センチと小ぶりで、「DRY FOOD(ドライフード)」の文字や花のレースの刺しゅうを施し、家の中で干してもおしゃれに見える工夫がされています。

人気の理由について、半生タイプのドライフルーツ「フルーティナビ」を販売する大手食品メーカーのクラシエは「若い女性に影響力を持つモデルたちが愛好するようになったのも大きい」と話しています。

栄養価はどうでしょうか。女子栄養短大(同豊島区)によると、家庭で自然乾燥する場合、たんぱく質、脂質、炭水化物が濃縮されます。ミネラル、カルシウム、ナイアシン、食物繊維も同様で、栄養価は上がり、果物は糖度が上がっておいしくなると評価しています。一方、水溶性ビタミンの多くが破壊され、ビタミンCや葉酸は減るため、干し野菜を多用したらビタミンはほかで補うなど、特性を理解したうえで利用するのがコツです。水分が10%以下にならない限り雑菌が繁殖するので、家庭で干したものは早めに使うなどの注意が必要です。

フルーツを外で干している様子(イラスト)干し方のコツについて、フードコーディネーターは「基本は洗濯と同じ。なるべく湿度の低い日に干し、夜露に当てないうちに取りこみましょう」とアドバイスしています。日当たりの良い場所がいいようですが、室内の窓越しやエアコンの風が当たる所でも干せます。水分の多い果物や大半の葉物野菜は不向きですが、それ以外は何でも干しておいしくなります。果物は糖度が高いほど乾きにくく、甘みの足りない果物のほうが、干すことでおいしくなります。

干す前に、用途に合わせて拍子木切りや薄切り、細切りにします。乾き具合に差が出ないように、大きさはそろえます。野菜やかんきつ類は皮をつけた方が上手に仕上がります。干す時は「ぬれた面を上にする」のが基本で、乾いたら裏返す作業を何度か行い、半日から2、3日程度でしんなりしたセミドライ(半乾き)の状態になると、調味料の染み方も食感も変わります。

セミドライの野菜は生野菜と同じように調理できます。サラダで食べても、歯ごたえがあっておいしいそうです。根菜やミニトマトは2〜3倍干すと完全に乾いて保存もききますが、水戻しなどに手間がかかるので、セミドライ程度が使いやすいでしょう。

毎日新聞生活報道部

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※掲載されている情報は2011年6月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。