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幼児の熱中症にご用心
節電が求められた今年の夏。まだまだ暑い日が続きそうです。幼い子どもの健康管理はどんな点に気をつければよいか。小児科医の助言をまとめました。

最も心配されるのは熱中症です。消防庁によると、猛暑だった昨夏は、5万3843人が救急搬送されました。高齢者の多さが注目されますが、乳幼児も434人、7〜17歳は6045人に上りました。

暑い日差しの中の子ども(イラスト)大人の体は6割が水分でできていますが、1歳未満では水分が8割を占めています。このため、幼い子ほど脱水症状を起こしやすく、熱中症のリスクが高くなっています。

重症化するまで経過が早いのも、乳幼児の注意すべき点です。夏場、駐車中のマイカーに残された子どもは、数十分以内に死に至ることがあります。子どもの事故に詳しい医師は「狭い空間に子どもを残してはいけない。『ちょっとくらい』という感覚が危険」と強調しています。

車のエアコンをつけていれば安心、と思うのは間違いです。日本自動車連盟(JAF)のユーザーテストでは、真夏日にエアコンをつけっ放しで駐車した乗用車の車内温度は40度近くまで上昇しました。

ゴクゴク 水を飲む様子(イラスト)体には暑さに適応する能力がありますが、気をつけなくてはいけないのは、ベビーカーの上は地面からの放射熱で、大人が感じる気温より2〜3度は暑いことです。その分、水分補給に気をつけたいものです。

予防の基本は、水分を取ることです。子どもはのどが渇いてから飲むと、一気に飲みすぎておなかをこわしがちです。のどが渇く前からこまめに飲ませましょう。

「こまめに取る」という感覚に不安があれば、1、2歳児で2時間おきに50〜60ミリリットルを目安にすればいいでしょう。医師は「この量はあくまで参考。おしっこの量で脱水かどうか見極めてほしい」と話しています。排尿が半日なければ脱水を疑ったほうがよいようです。

H2O 大人は60% 赤ちゃんは80%(イラスト)少年野球や部活などで短時間に大量の汗をかく時はイオン飲料でナトリウム補給が必要ですが、国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)の専門医は「乳幼児のこまめな水分補給には麦茶などでよい」とアドバイスしています。糖分が入っていると虫歯になりやすいうえ、血糖値が上がるので空腹感が薄れ、飲み物を欲しがらなくなることもあるからです。乳児の場合は、母乳やミルクで十分です。

熱中症を起こすと、顔が赤くなる、体温が上がるなどの症状が出ますが、乳児は脱水症状が進むと、逆に手足が冷えたり、唇の色が悪くなることもあります。専門医は「決定的な予防法はなく、夏野菜を多く取り、早めに寝て体を休めるなど、規則正しい生活が大事」と話しています。逆に、生活リズムが崩れている時は子どもの体調に注意したいものです。予防はしていても急に暑くなった時や猛暑日など「ある程度はエアコンの使用も必要。室温27〜28度ならまず熱中症にはならない」とアドバイスしています。

日光を浴びない努力も必要です。専門医は「肌の弱い子どもは、外出時に日焼け止めを塗って。日焼けがひどいと体力を消耗する」と注意を呼び掛けています。

毎日新聞生活報道部

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※掲載されている情報は2011年8月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。