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大型ランドセルが人気です
来春の小学校新入生に向けたランドセル商戦がピークを迎えています。昨年始まったランドセルの大型化はさらに進行し、色、形ともに幅が広がっています。

人気のピンクのランドセル(イラスト)100個以上のピカピカのランドセルを並べた西武池袋本店(東京都豊島区)の特設売り場を訪ねました。「男は黒、女は赤」という常識は過去のもので、女児用はカラフルです。さまざまな色味のピンク系を中心に、水色、紺、黒、茶もあります。黒か紺程度しか選択肢のない男の子は関心が薄く、売り場担当者は「女の子は自分で選ぶ」と話しています。子役の芦田愛菜さんがCMで茶色のものを背負った影響で、茶系の人気が高いそうです。

売り場の8割は「A4クリアファイル対応」サイズです。従来品の内寸は幅21.5センチ、深さ28センチ程度で、クリアファイル(22センチ×31センチ)を使うとファイルが多少たわんでしまいます。昨年、イオンが「クリアファイルが楽に入る」と幅22.3センチ、深さ30センチの「対応サイズ」を販売して話題を呼び、今年は一気に増えました。ランドセルは縦も横も大きくなっています。

見てっみてっ ランドセルを見せる子ども(イラスト)イオンは自社ブランド品をさらに一回り大きい「A4フラットファイル対応」に統一しました。フラットファイルは広く普及している紙製2穴ファイルで、顧客の声に応えました。幅23.5センチ、深さ30.5センチ、マチ11センチに広げました。

各百貨店では、このサイズが1割で、クリアファイル対応が7〜8割に達しています。従来品は1割前後に過ぎず、価格も割安です。

ランドセルは大きい方がいいのでしょうか。

メーカー41社でつくる日本鞄(かばん)協会ランドセル工業会は「必ずしも必要ない」と答えています。教科書や副読本は幅21センチ以下で、従来品で十分です。「大きくなれば重くなる。ファイル1枚のために必要だろうか」と同協会の幹部は疑問視しています。

加盟社が首都圏や関西の108校で調べたところ、クリアファイルやフラットファイルを学校単位で使っている例は極めて少なかったそうです。同協会は「ファイルを使わない学校もあれば、反対になるべくランドセルに物を入れようと指導する学校もある。進学先に聞いて必要性を見極めてはどうか」と勧めています。

おっ重い! ランドセル少し大きすぎたかな・・・(イラスト)ニーズに対応して大型ランドセルを製造しているメーカーも、「従来品か若干大きい程度で十分」とみています。幅23センチ以上だと教科書やノートの横が2センチ以上余ります。「スペースがあると子どもの動きに合わせて中身が左右に揺れる。重さは約3キロにもなり、小さい子が振られるのは危険」と懸念する。

昨年、大型化に反対した業界最大手のセイバンは今年、ほぼ全品をクリアファイル対応にしました。同社トップは「ニーズに応えていなかったと謙虚に受け止めた」としつつ「大きくすれば発育上の負担になる。大型で軽くすれば、壊れやすくなる。必要最小限がベストと思うが」と話しています。

重さはどうでしょうか。部品の素材を金属からプラスチックに変えるなどの工夫もあり、主流の人工皮革製は1キロを切る程度です。本革製は教科書が親世代より大きくなった分、1.2キロ前後とかつてとあまり変わりません。

選ぶ時に最も大事なのは体へのフィット感です。肩ひもが肩にしっかり乗っているかを見極めることが大切です。工業会では、革の光沢や縫い目が均一かどうか確認することを勧めています。

毎日新聞生活報道部

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※掲載されている情報は2011年11月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。