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子どものアクセサリーに注意
子ども用の金属製アクセサリーが輸入雑貨店などで売られていますが、誤って飲み込んでしまった場合の安全対策が宙に浮いています。食品衛生法は乳幼児向けの小さな玩具について鉛などの使用を規制していますが、装飾品は玩具とみなさず規制対象外となっているためです。消費者庁は「法の隙間(すきま)で事故が起きかねない」と注意を呼びかけています。

「これに入るものは危険という規格です」。日本玩具協会(日玩協)の専務理事が「小部品シリンダー」と呼ばれる金属製の筒を手に説明してくれました。シリンダーは円柱を斜めに切断した形状で、内径31.8ミリ、深さ最大57.2ミリで、子どもののどをイメージしています。シリンダーに収まる玩具は食品衛生法で、鉛の使用が制限されます。ただし、玩具でなければ規制を免れてしまいます。

めっちゃかわいいやろ アクセサリーを見せる子ども(イラスト)金属製の指輪やネックレス、イヤリングなどが「キッズアクセサリー」などとして、市場にあふれています。一緒に着飾る親子も増え、アクセサリーの低年齢化が進行し、シリンダーに収まる商品が大半です。

米ミネソタ州では06年、金属製ブレスレットを4歳児がのみ込み、死亡する事故が起きました。塗膜に高濃度の鉛が使われ、胃の中で長時間滞留し中毒死を招きました。事故を受け、日本では08年3月に食品衛生法の施行規則が改められ、規制対象の乳幼児(6歳未満)向け「指定おもちゃ」に、新たに「アクセサリー玩具」が加わりました。指定おもちゃは塗膜1キログラム当たり、鉛は90ミリグラムまでに制限されています。

ところが、厚生労働省はアクセサリー玩具を「乳幼児が物語の登場人物などになりきって遊んだり、大人のまねごと(花嫁ごっこなど)をして遊ぶときに身につける装身具」と定めています。宝飾品をはじめ、玩具と認識されない装身具は含まないとの見解です。アクセサリー自体も「大人向けを含め法規制はない」(経済産業省)のが実態となっています。

業界はアクセサリーと玩具をどう区別しているのでしょうか。日玩協は独自に、安全基準に合格したおもちゃに「ST(セーフティートイ)マーク」を認定しています。480社と契約し、年間約2万6500件の商品を取り扱っています。同協会では、装身具でもキャラクターなどが付いていて玩具性があればSTマークを与えています。

有害物質の鉛や発がん性のあるカドミウムなどの金属を含むおもちゃは、胃の中を模した希塩酸で溶出試験を実施しています。鉛の基準は食品衛生法と同じ数値としています。

たくさんもってるね うん アクセサリーを見る親子の様子(イラスト) 一方、東京都内に店舗や工場がある28社が加盟する「東京装身具工業協同組合」の担当者は「誤飲防止のシールを配布するなどしている」としながらも、「業界組織に属さず、行政指導を受けていない輸入業者も多い。粗悪なアクセサリーを水際で止めようにも実態は分からない」と話しています。

国民生活センターは昨年と今年、子ども用金属製アクセサリーについて鉛とカドミウムの溶出量を調べました。対象は100円ショップや雑貨店、ベビー用品店などで売られていた中国製、韓国製などの1000円以下のアクセサリー7種(ヘアピン、指輪など)でした。キャラクターや動物、花、果物などがかたどられ、子どもが身につける可能性があり、すべて「小部品シリンダー」に収まる大きさです。

溶出試験の結果、昨年が214品のうち9品、今年は243品のうち10品が、食品衛生法の鉛の基準値を超えました。カドミウムは規制値を超えませんでした。

消費者庁によると、日本で金属製アクセサリーの誤飲で死亡した例はありませんが、誤飲は数件報告されてます。アクセサリーを低価格で販売する東京の人気店は「鉛の問題では業者によって取引をやめたり、鉛の使用量を減らしてもらうよう求めている」と話しています。

同庁の担当者は「アクセサリーに規制をかけると、検査コストが価格に乗ってくる。子どもがのみ込まないよう消費者に気を付けてもらう一方、メーカー側には鉛の低減などを図ってもらうよう要望している」と話しています。

毎日新聞生活報道部

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※掲載されている情報は2011年11月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。