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こんなネット広告にご用心
ウェブサイトで目にする広告表示はどこまでが適法でどこからが違法なのでしょうか。インターネット上にあふれる広告は景品表示法の適用される要件があいまいで、消費者と業者のトラブルが後を絶ちません。消費者庁は11年10月、業者の守るべきガイドラインを作成し、景表法に違反する広告の例を初めて明示しました。

通常価格25,000円が50%OFFの10,500円(イラスト)商品の価格を割り引く特典のあるクーポンを一定の数量、期間限定でサイト上で販売するのはフラッシュマーケティングと呼ばれます。国民生活センターによると10年10月ごろから、「サイトの写真と実際のサービスで量や質が明らかに違う」という苦情が寄せられるようになりました。11年5月までに全国の消費生活センターに約200件の相談がありました。

共同購入サイトで格安をうたい、お節料理のクーポンを販売した横浜市の業者に対し、消費者庁は11年2月、景表法に基づいて行政指導を行いました。業者は「通常価格2万1000円 50%OFF1万500円」との広告を出し、実在しない通常価格を示すことで安く見せようとしていたのです。調査によると、2万円超の「通常価格」は架空のものでした。

サイト上の通常価格の根拠がわからないため、消費者は割引価格が適正なのか見極めることが困難です。消費者庁はガイドラインで、業者のサイトへの出品について「相当の期間、販売された実績のある商品を比較対照に用いる必要がある」とくぎを刺しました。またサイトの運営者に対し、商品がサイト以外で実際に販売されているのかを確認することも求めています。

無料オンラインゲーム(ただし、一部コンテンツは有料となります)で遊ぶ子どもの様子(イラスト)基本のサービスを無料で提供し、追加的なサービスを有料で提供することで収益を得るビジネスモデルはフリーミアムと呼ばれています。「オンラインゲーム」や「動画サイト」が一般的です。無料会員はゲームの一部しかプレーできなかったり、一部の時間帯に動画が見られなかったりします。有料会員はゲームを有利に進められるアイテム(道具)の取得や全時間帯で動画の視聴が可能になります。

国民生活センターによると、小学生の男児(8)に携帯電話を貸して「無料」のゲームで遊ばせていた母親に11年10月、9万円超の請求書が届きました。知らず知らず有料のアイテムを購入したようです。

国民生活センターは09年12月、「広告で無料ばかりが強調され、利用料や通信料などがかかることを認識できる表示がされていない」と注意を促しました。しかし「アイテムを購入しないとゲームを完了できない」などの相談は今も寄せられています。

ガイドラインは、サービスが無料であることを強調し、付加的なサービスもただで利用できると誤認させるような表示について、景表法の不当表示にあたるとしています。無料で利用できるサービスの内容や範囲を表示しない業者は、取り締まりの対象になるとしました。

「えっ!?」届いた請求書、商品を見て驚く様子(イラスト)レストランを選ぼうと口コミサイトをのぞいたとき、絶賛の書き込みが多くて不審に思った経験はないでしょうか。消費者庁はガイドラインで、一部の書き込みが景表法に抵触する可能性があると指摘しました。業者が口コミサイトに自ら書き込んだり、第三者に報酬を払って書き込ませたりする「サクラ」の行為は、消費者を誤認させる景表法の不当表示にあたると解釈できます。

違法な書き込みを取り締まれるかどうかは未知数です。消費者庁の担当者は「わざとらしい書き込みがあっても、誰がどんな意図で書いたのか、報酬を受け取っているのか証明が難しい」と頭を抱えています。

毎日新聞生活報道部

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※掲載されている情報は2011年12月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。