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増えるまきストーブの家庭 炎を見ての暖かさが魅力 価格高めも節電意識が後押し

節電意識の高まりや、ゆとりのあるライフスタイルを求める人たちの間で、まきストーブが注目されています。価格はやや高めで煙突も必要ですが、自宅の新築やリフォームをきっかけに生活に取り入れる家庭もあります。

薪割りの様子(イラスト)「揺らめく炎と、じんわりとした暖かさが魅力。家族や友人が頻繁に集うようになりました」。大阪府羽曳野市の男性会社員(56)は、まきをくべながら笑顔を見せます。

自宅は木造2階建てで築約35年。今年の春、リフォームをきっかけに米バーモントキャスティングス社製のまきストーブを購入しました。洗練されたデザインが決め手でした。1階玄関そばのホールとキッチンなどの壁を取り払ってリビングと一体化し、その隅にまきストーブを置きました。本体価格は約45万円、二重構造の煙突は約65万円。そのほか、ストーブを置くための床の補強や、取り付け工事費に約55万円かかりました。

ホールは2階までの吹き抜け構造で、暖気が効率よく回るように循環換気設備を整えました。2階の天井と窓は断熱仕様にし、冬場もまきストーブだけで十分な暖かさが確保できるようにしました。

薪をストーブへくべている様子(イラスト)男性は妻との2人暮らし。毎日帰宅後にストーブに火をつけ、炎を見ながらゆっくりと過ごす時間が何よりの楽しみです。すぐ横に食卓を置き、まきストーブの天板プレートに鍋を置いたり、ピザを焼いたりするなどして、家族や友人とのだんらんを楽しんでいます。

部屋が快適な暖かさになるまで数十分が必要で、まき燃料も調達しなければなりません。まきはインターネットでも購入できますが、価格は地域によって大きく異なります。例えば、長さ約45センチのまき6〜10本が1束500円程度で販売されていたとします。1日に3束使う場合は約1500円、1カ月だと約4万5000円になります。ただ、地域の森林組合から原木を安く分けてもらうなどの工夫をしている利用者が多いようです。

家族で薪ストーブにあたっている様子(イラスト)まきストーブは主に箱型で、燃料を燃やすのに必要な空気は本体の給気口から取り込み、排気は煙突から出します。部屋の暖め方は、ストーブ本体の熱を利用する「輻射(ふくしゃ)式」や、暖気を本体の専用吹き出し口から放出する「対流式」などがあります。最近は2次燃焼方式を採用した製品が多く、まきを燃やす過程で出た煙を再度燃焼させ、煙を抑えます。

全国81のストーブ販売・施工業者が加盟する「日本暖炉ストーブ協会」によると、製品は欧米からの輸入が主流です。加盟業者の11年の設置台数は、約9000台。ここ数年徐々に増え、11年は前年比で1000台増えました。広報担当者は「東日本大震災以降、電気を使わないエネルギー循環型暖房として注目されている。炎を目で楽しみたいという人も多い」と言います。

毎日新聞生活報道部

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※掲載されている情報は2013年1月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。