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身近な肌トラブル 状態踏まえ化粧品使用を

カネボウ化粧品の美白化粧品による白斑被害が深刻化していますが、化粧品を使って肌が赤くなる、かゆくなるなどの「化粧品かぶれ」自体は、なじみの薄いものではありません。原因や対処法をまとめました。

●洗浄剤で炎症多く

「化粧せっけんを使ったら、顔に発疹が出た」「美容液で目の周りが赤くなった」――。国民生活センターには2009年以降、こうした相談が年間600件以上寄せられていました。典型的な症状は、赤みやかゆみ、チリチリとした感覚、皮膚が乾燥して「粉をふく」などです。

だが、これを簡単に「化粧品のせい」と考えるのは間違いです。化粧品かぶれに詳しい大学教授は「自分の皮膚の状態を踏まえて化粧品を取り入れれば、多くの場合、問題は起こらない」と語ります。

例えば、胃が荒れている時に刺激のある食べ物を食べれば、胃は痛くなります。だが、これは食べ物に問題があるのではなく、食べ物が体の状態と合っていないために起こります。多くの化粧品かぶれは、これと似ているといいます。

えっ 鏡を手に目の周りの発心を見て驚く様子(イラスト)女性の肌は思春期、出産の時期、更年期といったライフステージの変化や、月経によるホルモンバランスの変動などがあり、状態はいつも一定とは限りません。そんな時に化粧品の刺激に耐えられないとかぶれが起きます。

刺激反応だけではありません。特定の成分に対するアレルギー反応の場合もあります。少量でも発症し気づかずに使い続けますと、つけた場所以外に症状が広がったり、かぶれた場所の色が濃くなったりします。カネボウ化粧品のケースと同様、肌の色が抜けることもあります。

ただ、教授によると「実際は洗顔料やシャンプーなどの洗浄剤で炎症を起こしている人が圧倒的に多い」といいます。

●試供品で確認

かぶれを防ぐにはどうすれば良いのでしょうか。

まず、化粧品を購入する時は、心配なら事前に試供品で確かめてみましよう。試供品がない製品の場合も、店頭などで「かぶれやすい」と伝えれば、提供されることもあります。

「植物性」「天然素材」をうたう製品がかぶれにくいとは限りません。教授は「花粉症で知られている通り、植物もアレルギーを起こす。原因は人それぞれで、これなら安全、と言えるものはない」と指摘します。

「○○不使用」と書かれた製品も肌にやさしそうだが、元化粧品開発者のビューティーサイエンティストは「『不使用』と『微量の使用』に実質的な差はない。安全の指標にはならない」と話します。

用法・用量を守ることも大切です。洗顔料を泡立てずに使ったり、顔用パックを長時間つけっぱなしにしたりするのはかぶれの元となります。

かぶれが出たら、まず洗浄剤や疑わしい製品の使用を中止するのが鉄則です。「使い続ければ慣れる」ということはありません。教授は「洗浄剤を1週間使うのをやめるだけで、7、8割の人は良くなる」と述べます。

あのう・・・相談が お店で相談する様子(イラスト)

●遠慮なく相談

心配なら「買った店やコールセンターに遠慮なく相談してほしい」とビューティーサイエンティストは助言します。「製造者責任があるので、態勢の充実した企業が多いです」

資生堂の場合、全国約70拠点の担当者が電話相談に対応するということです。場合によっては面談し、皮膚科の受診などもサポートするといいます。売り場の美容部員も皮膚生理を学んでおり、「対応記録は蓄積され、本社も含め四重、五重のチェック、分析をしている」と語っています。

●保湿は続けて

アレルギーが疑われる時は、皮膚科でパッチテストを受け、原因の化粧品を特定します。

ちなみに、保湿と紫外線対策は、続けた方が肌のため。寝る前にワセリンなどを塗り、日中は刺激の少ない日焼け止めやおしろいを重ねましよう。

教授は「皮膚は個人差や年齢差が大きい。他人から薦められたというだけで使う、40歳を過ぎてやみくもに洗うなどは避けるべきです。洗い過ぎと保湿に注意し、日々の肌の状態をみて化粧品を使ってほしい」とアドバイスしています。

毎日新聞生活報道部

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※掲載されている情報は2013年9月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。