お役立ち情報/情報ものしり帖

社員の健康 企業がサポート

「社員の健康は会社の宝」。そんな狙いから、社員の健康づくりのためさまざまな取り組みを行う企業が増えています。社員にダイエットを競わせたり、勤務時間を変えたり。銀行が、社員の健康管理がしっかりした企業を格付けして融資する例まで出てきました。

体内年齢27歳 えっ!?すごっ・・・同僚の体内年齢を知って驚いている様子(イラスト)●減量の“成果”寄付

社員をダイエットに挑戦させ、減った体重を熱量に換算してNGOに寄付する――。医療情報のネットワーク化を展開する「メディカル・データ・ビジョン」(東京都千代田区)では4月から、こんなユニークな試みを実施中です。現在、10人の社員が減量に取り組んでいます。

減らしたい体重の目標を設定し、3カ月間で目標を達成できるかを競います。体重の推移は職場の壁に張られ、他の人にも分かります。

6月までの3カ月で好成績を収めたのが、お客様サポート部の男性(30)。107キロあった体重が82キロに減りました。看護師の資格を持つ女性社員の「指導」で野菜たっぷりの和食に切り替え、午後8時以降の食事もやめた。帰宅の時には1駅前で降りて歩くなど、運動も心がけた。減量の成功に男性は「仲間と一緒に楽しんで競ったのがよかった」と喜んでいます。

競争の効果か、10人のうち8人が目標を達成。同社は、社員が減らした体重の合計(68・4キログラム)を熱量に換算し(約52万キロカロリー)、その数字の1割に当たる5万2000円を、国際NGO「世界の医療団」に寄付しました。

●「体内年齢」競う

オフィス空間の設計などで知られる内田洋行(東京都中央区)のオフィスには、花が開いたような形の「健康ボックス」があります。社員たちはここで、肥満度、体脂肪率、筋肉量などを測り、自分の健康度を年齢で示した「体内年齢」を知ることができます。そして自分の体内年齢を壁のボードに書き込み「若さ」を競います。50代の部長の体内年齢が27歳だと知り、若手社員が奮起するケースもあったといいます。

営業担当の男性(42)は「月1回測っている。体の状態が分かり、とても有益」と話しています。

IT機器の活用で効果をあげているのはNTTレゾナント(東京都港区)。1月から社員約300人が活動量計を持ち、毎日どれだけ動いたかを確認しながら、体重管理などを実践しています。

活動量の推移は、スマートフォンにタッチするだけで記録されます。同社が開発した無料ダイエットアプリを使えば、食べた料理の写真を撮ることで、おおよその熱量も分かります。

総務担当の男性は、7カ月間で体重を89キロから85キロに減らしました。夜遅い食事を避け、1日最低1万歩を目指し歩きました。「記録を見ながらやるのが楽しい」と言います。

カロリー摂取を抑えて減量に成功したビジネスマンのイメージ(イラスト)●朝型勤務を導入

社員の健康のために勤務時間を変えた企業もある。

伊藤忠商事(東京都港区)では1日から、夜8時以降は原則として残業禁止、10時以降は完全禁止とする「朝型勤務」を導入しました。「夜遅くまでだらだらと働くより、早朝から効率的に働く方が健康的」との考えからです。

午前7時59分までに出社すると、パンやバナナ、ゆで卵やヨーグルトなど、無料の朝食が提供されます。午前5〜9時に勤務すれば、50%割り増しの時間外手当も支給されます。午前7時までに出社する社員は、以前の200人以下から約300人に増え、朝型勤務は「今のところ順調」(広報室)のようです。

ローソン(東京都品川区)は昨年12月、「健康診断を受けない社員は、上司も含めてボーナスを減らす」という方針を打ち出しました。今春は全員が健康診断を受けたといいます。

企業側の取り組みを、銀行が支援する仕組みも登場しました。日本政策投資銀行は昨年から、従業員の健康管理をしっかりとやっている企業を「健康経営格付」で評価し、それに応じて融資の条件を決める「健康経営格付融資」を始めました。これまでに花王、カゴメなどに融資したといいます。

禁煙者にボーナス加算する会社もあり、企業の「健康経営」は今後、ますます盛んになりそうです。

毎日新聞生活報道部

Copyright© 2003 - 2013 Kyoei Fire&Marine Insurance Co.,Ltd. All rights reserved
※掲載されている情報は2013年11月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。