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記録映画「うまれる ずっと、いっしょ。」公開 命と向き合う家族の姿を描く

生死と向き合う3組の家族の日常を丹念に追ったドキュメンタリー映画「うまれる ずっと、いっしょ。」が11月から全国で順次公開されています。企画と撮影を手がけたのは、命や家族などをテーマにしている豪田トモ監督(41)で、家族とは何かを問いかけています。

登場するのは、最愛の妻を亡くした夫と子どもたち▽血縁のない父と息子▽18トリソミーという重い障害を持つ息子を愛情たっぷりに育てる夫婦――の3家族。

親子3人の手のイメージ(イラスト)中でも作品の軸となるのが、安田慶祐(けいすけ)さん(31)、千尋さん(35)、昊矢(そうや)君(5)の3人家族です。昊矢君は千尋さんと前夫との子ですが、慶祐さんを本当の父親と信じています。

慶祐さんは昊矢君に、事実を伝えるべきか迷います。慶祐さん自身が7歳の時、母親が英国人男性と再婚し、継父に育てられました。かつての自分は継父を受け入れられませんでした。同じように事実を伝えれば、昊矢君との関係が壊れるのではと迷います。

それでも、慶祐さんは事実を伝えたいと決意します。カメラは、慶祐さんが昊矢君へ注ぐ愛情、伝えるまでの気持ちの揺れを正面からしっかりと捉えました。

豪田監督は、前作「うまれる」(2010年)で、命の誕生をめぐる家族の姿を追いました。今作品のきっかけは、前作公開と同じ頃に長女が誕生し、父親になったことです。

海岸を手をつないで歩く父子の様子(イラスト)いとおしい命を前に、「いい親になりたい。家族と幸せに一生を過ごしたい」と思い、そのために父親としてできることは何かと悩んだといいます。

カメラを手に、3年かけてさまざまな家族を取材しました。「生きていればいろんなことがある。登場する人たちはみな、子ども、パートナーなど、家族と常に誠実に向き合っていた。向き合い続けることの大切さを教わった」と振り返ります。映画では登場人物が明るく前向きに生きようとする姿を映し出しています。

豪田さんは「人生はつらく苦しいけど、明るく楽しい時もある。自分はそんな作品を作りたかった。今作品は、大切な人との関係を見つめ直したい人に、何かしら気付きのある作品になると思う」と話してくれました。

毎日新聞生活報道部

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※掲載されている情報は2014年12月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。