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家での子どもの事故を防ぎましょう


子どもは時として思いも寄らない行動をします。家電の使い方などは大人には「常識」でも、子どもが十分に理解していなければ危険を伴うものになりかねません。今年6月には7歳の男児がドラム式洗濯乾燥機の内部に閉じ込められ、死亡する事故も起きました。子どもの周りに潜む危険を知り、事故を避けるために周囲が注意や関心を払う必要があります。

洗濯機に興味を示す子供(イラスト)●洗濯機の中で死亡

国民生活センターの2013年のまとめでは、12歳以下の事故の発生場所は「住宅」が67.4%を占めて最も多くなっています。特に2歳未満の場合は85.1%に上ります。

東京都内の住宅で今年6月、母親がふたが閉められた状態のドラム式洗濯機の中でぐったりした男児を発見し、搬送先の病院で死亡が確認されました。閉じ込められて呼吸ができなくなった可能性があります。

家電の業界団体「一般社団法人日本電機工業会」によると、ドラム式洗濯機の年間出荷台数はここ10年間、50万〜70万台で推移し、洗濯機全体の約半数を占めています。通常、ふたを閉めると内側からは開けられない構造で、ある電機大手の担当者は「中から手で押して開く構造ではありません。簡単に開くと、洗濯中に開いてしまう危険も発生します」と言います。

別の電機大手担当者も「ドラム式洗濯機のふたの内側に持ち手はありません。内側から勢いよく開けると、反動でとびらが閉まることは十分に考えられます」と話します。

同会は事故を受け、洗濯機を使用していない時でもふたを閉めることや、子どもがふたを開閉できないようにする「チャイルドロック機能」の利用を呼びかけています。この機能はメーカーや機種によって設定方法が異なります。事故を受けて業界内には、万一閉じ込められた場合、内側からも扉を開けられる構造を検討する動きもあります。

洗濯機以外の家電でも事故が複数報告されています。栓をひねるとタンクの水が出てくるウオーターサーバーによる事故もその一つです。これまではオフィスや公共施設に設置されていましたが、2011年以降、急速に一般家庭に普及しています。熱湯を利用できるものが多く、乳幼児が温水用の蛇口を触っている時にチャイルドロックが解除され、熱湯が出てやけどを負うといった事故が、2011〜13年度で計30件ありました。

●危険箇所チェック

子どもの事故の再発防止策などを検討するNPO法人によると、事故の防止策で大切なのは、窒息や溺れること、高所からの転落、やけどなど、重症になりかねない事故をいかに防ぐかを考え、危険箇所をチェックすることだそうです。

子どもの発育段階で事故の発生頻度が変化することにも注意を払うことが必要です。生後10カ月前後でやけどが多くなり、1歳を超えると転倒や転落などが増えるそうです。

国民生活センターによると、2歳未満では「誤飲・誤嚥(ごえん)」が他の年齢に比べて多くなっています。

一方で、企業側の安全対策の必要性も指摘する声もあります。日本では、「子どもの事故は保護者の責任」という意識が強いですが、新しい製品が出れば新しい事故は必ず起こります。保護者への注意喚起だけでなく、安全な環境や製品を作ることが大切なのです。

電子レンジで温めた食べ物を取ろうとする子供(イラスト)●電子レンジに注意

夏休みなどで、子どもが自宅で過ごす時間が増えている時期に見落としがちなリスクには、どんなものがあるのでしょうか。

それにはまず電子レンジが挙げられます。つい「食べ物を入れて『あたため』ボタンを押すだけ」と甘く考え、子どもに使わせている方も多いでしょう。小学生になれば、留守番を頼んで「これをチンして食べて」と食事を用意するケースも出てくると思われます。

その場合には、液状の食品を加熱していて、いきなり沸騰が起こる「突沸(とっぷつ)」にご注意下さい。飲み物は温め過ぎないように。心配なら、加熱後に扉を開けないで1分ほど冷ますようにしましょう。

小さい子どもが好きな遊びといえば、かくれんぼ。子どもが入りやすい家電は、洗濯機だけではありません。食器洗浄機は、ある程度の大きさなら、意外とスッポリ入ってしまます。子どもだけで開けないような対策を講じる必要があります。

子どもが小学校中学年くらいになれば、「家の中で小さい子に気をつけてほしいものって何かある?」と尋ねてみることも良いかもしれません。危ないものを自分で考えるきっかけになります。


毎日新聞生活報道部

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※掲載されている情報は2015年9月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。