お役立ち情報/情報ものしり帖


新手のウイルスにご注意を


パソコンやスマートフォン(スマホ)の新製品が発売されると、それを狙った新手の「コンピューターウイルス」も登場してきます。今年は7月に米IT大手マイクロソフトの基本ソフト(OS)「ウィンドウズ10」が無償で提供され、9月に米アップルの新スマホ「アイフォーン6s」なども発売されましたが、既にそれを攻撃する新たなウイルスも出てきています。私たちはどのような注意が必要なのでしょう。

●偽アダルトサイト

「パソコンにアダルトサイトへの登録完了や費用請求などの画面が表示されるが、どうすればよいのでしょう」

情報セキュリティー対策に取り組む独立行政法人・情報処理推進機構(IPA https://www.ipa.go.jp/security/anshin/)には、今年7月末にウィンドウズ10が無償提供されてから、約3カ月にこのような相談が23件寄せられました。

パソコンがウイルス感染してしまい、驚く男性(イラスト)不正なサイトに誘導する手口は以前からありました。利用者をだましてボタンをクリックさせ、偽アダルトサイトの登録画面を表示させます。その表示を解除しようとパソコンを再起動しても登録画面を表示し続けるウイルスです。意に反して登録してしまったと利用者に勘違いさせ、アダルトサイトの使用料名目で代金を取る手口です。このウイルスがウィンドウズ10に対応して登場してきたと見られています。

被害を受けた場合、どう対処したらよいのでしょうか。

まずは、パソコン内のプログラムが書き換えられてしまうので、以前のデータに戻すためシステムを復元させる必要があります。または、パソコンを初期化して工場出荷時の状態に戻すしかありません。

システムを復元させる場合、「復元ポイント」と呼ばれる時点以前のデータは残ります(初期化をした場合は、完全にデータは消えることになります)。復元するにはパソコンにある「システムの保護」を有効にしておく必要があります。

もし「有効」でなければ、スタートボタンを右クリックし、出てきた画面から「システム」を選択します。さらに出てきた画面で「システムの保護」→「構成」とクリックし、「システムの保護を有効にする」にチェックを入れると完了です。

「まさか私の携帯が!?」携帯のウイルス感染に戸惑う女性(イラスト)●アップストアも

一方、アイフォーンなどアップル社の製品はウイルスに強いとされていましたが、東京都内の情報セキュリティー会社によると、9月にネット上でアップル関連ソフトが買えるサイトの「アップストア」に、ウイルスに汚染されたアプリが少なくとも33件見つかりました。汚染されたアプリをダウンロードすると、遠隔操作で不正アプリに誘導するための通知文が表示されます。

中国でアプリを開発している最中に汚染したとみられ、不正アプリの大半が中国語のものです。しかし国内でも、もし不審なメッセージが画面上に表示された場合は、安易にアクセスせず、携帯電話会社やセキュリティー会社に相談することが重要です。

一方で今年は、身代金型ウイルス「ランサムウエア」の被害が急増しています。感染したパソコンを使用不可能な状態にし、それを復旧させる条件としてネット上の仮想通貨「ビットコイン」数万円相当を要求するケースが多く報告されています。

この情報セキュリティー会社への感染相談は、昨年は3件でしたが今年は6月までに既に18件に上っています。感染すると、パソコン内のファイルが暗号化されて読めなくなります。ビットコインを要求するのは、匿名性が高いという特徴を逆手にとって追跡を逃れるためとみられています。

要求額が数万円程度と高くないので「重要なデータが戻ってくるなら」と支払ってしまうケースが多くみられるそうです。でも金銭を払っても解決する保証は無く、一度感染すると修復も難しくなります。このため、最新のウイルス対策ソフトを導入することや、データを他の媒体へバックアップすることが大切なのです。

不正被害の相談は情報処理推進機構の「IPA情報セキュリティ安心相談窓口(03・5978・7509 平日の10:00〜12:00および13:30〜17:00)」までどうぞ。


毎日新聞生活報道部

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※掲載されている情報は2015年11月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。