お役立ち情報/情報ものしり帖


海外旅行で身を守るには


海外でテロや事件が続いています。旅行シーズンを迎え、不安を覚える人も少なくないでしょう。安全な旅にするためには、事前の情報収集と「日本とは違う」という海外モードに気持ちを切り替えることが重要だといいます。

●緊急一斉通報配信

海外では「自分の身は自分で守る」という意識が大事です。そのために、渡航前の情報収集は欠かせません。必ずチェックしたいのが、外務省の「海外安全ホームページ」。訪れる予定の国を地図から選べば、地域ごとに危険度が示されます。さらに犯罪の発生状況や防犯対策について、最新の情報を得ることができます。

滞在3カ月未満の旅行者や出張者向けのサービス「たびレジ」には登録しておきたいものです。外務省の専用サイトで旅の日程や滞在先などを入力すれば、主に在外公館から最新安全情報や緊急一斉通報がメールで配信されます。滞在先で言葉が分からない場合も、災害や事件、事故の最新情報を手元のスマートフォンやパソコンで確かめることができます。緊急時には外務省から安否確認が入ります。日本人の海外渡航は年間約1700万人に上ります。2014年7月に始まったサービスですが、登録者数は延べ約80万人にとどまっています。「ぜひ活用してほしい」と外務省は登録を呼び掛けています。

SNSで知人に連絡!(イラスト)●保険は内容確認を

海外旅行保険にも必ず入っておきましょう。保険によって補償内容が異なるので、十分確認して選びましょう。災害やテロなど不測の事態や自己都合で旅行をやめる際にも、航空券などのキャンセル費用が補償される保険もあります。

渡航先での急病やケガの際、症状によっては近隣国の病院に移ったり、医療者の付き添いで急ぎ帰国したりしなければならないこともあります。その場合、専用ジェット機などの多額の費用を保険でカバーすることも可能です。ただし、特にクレジットカードに付帯する保険は、補償内容が限られているので注意が必要です。万が一の場合も、まずカード会社による本人確認が必要となるので、土日をはさむと対応が大幅に遅れることがあります。

●行き先、知人に連絡

安全を期して滞在先でできることは何でしょうか。海外での医療やセキュリティーをサポートするある企業によれば、現地で1人で行動する場合は、こまめに行き先をSNSなどで知人に知らせておくことが大切です。出先で何かに巻き込まれても、早めのケアが可能となるからです。この会社は大学と提携して留学生の支援もしますが、まず初めに現地で「あの公園は夜は危険」などの情報を得るようアドバイスしています。旅行者も、事前に「たびレジ」に登録し、できれば現地のニュースや新聞を読むなど、二重三重の対策が望ましいでしょう。

●周囲の状況常に注意

国際テロに詳しいセキュリティーコンサルタント会社の社長に、海外旅行の際に気を付ける点を教えてもらいました。

国際テロは1960年代末から中東など世界で起きていますが、近年では世界各地でテロが増えているのは間違いありません。国際テロ組織「アルカイダ」が実行した2001年9月の米同時多発テロと、イラク及びシリアを拠点とする過激派組織「イスラム国」(IS)が14年ごろから勢力を拡大させたことが、主な要因です。

旅行先の治安、政治などの下調べを!(イラスト)今の時代はどこにいてもテロに遭遇する可能性があります。日本人を含む外国人が標的となったテロや事件も目立ってきています。東南アジア諸国では、日本人が社会の発展に貢献してきた歴史的経緯から「日本人は狙われない」という意識がありますが、国際情勢の変化と共に各国内の情勢も変化しています。政治的に不安定になれば、政権と敵対する勢力が現れ、対日感情もかつてのような考え方が必ずしも通じるとは限りません。日本人の意識改革が必要な時代となったのです。

旅先の国の政治、社会、宗教を含めた国内情勢について事前に情報を集め、注意を払うべきでしょう。日本人は日本の平和や治安の良さを基準にしがちですが、外国では多国籍、多様な宗教といった状況の違いを認識することが必要です。何か起きたら自分でどう対処するかを考えておくことが大切です。

レストランや劇場、サッカー場など不特定多数の人が集まる「ソフトターゲット」を狙ったテロは対処のしようがありませんが、周囲の状況や人の動きにいつも注意を払い、何か起きたらパニックにならずに対応したいものです。


毎日新聞生活報道部

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※掲載されている情報は2016年8月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。