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新米 香り豊かに


新米がおいしい季節になりました。さまざまな銘柄が店頭に出回っていますが、普段食べるお米を決めていて、なかなか「浮気」しないご家庭も多いはず。そこで、最近のお米事情をご紹介します。新しい味と出合ってみてはいかが?

稲穂と米(イラスト)●業界、必死のPR

北海道を代表する「ゆめぴりか」。試食したタレントのマツコ・デラックスさんが「去年より甘い。農家の人は頑張ったね。これまでで一番じゃない?」と太鼓判を押しました。

東京都内で10月20日に開かれた2016年産北海道米の発表会。高橋はるみ・道知事や北海道米CMキャラクターのマツコさんらが出席しました。北海道はこの夏、1週間に三つの台風が上陸し農作物も甚大な被害を受けましたが、水稲の作況指数は103(9月15日現在)で「被害は最小限にとどまった」(生産者)といいます。

地元はCMで広く売り込みを図ります。ホクレン農業協同組合連合会の南章也・米穀部主食課長は「米の消費量が落ちる中、パンや麺類などほかの業界がしている努力をしないわけにはいきません」と説明します。「北海道もゆめぴりかだけでなく、ななつぼし、ふっくりんこなど特徴のある品種をバランスよく作っていますよ」とアピールし、ライバルとなる他県の新品種については「全国の生産者が切磋琢磨して魅力ある米を育てています。消費者はいろいろな銘柄を試して、味の違いを楽しんでいただきたい」と、業界全体の盛り上がりに期待します。

●もっちり系ブーム

16年3月末現在で品種登録されている米は839あり、うち主食用となるうるち米は約270(米穀安定供給確保支援機構調べ)。新品種は毎年のように市場に登場しています。近年では10年に、ゆめぴりかとつや姫(山形)が全国デビューを果たして注目を集め、昨年は青天の霹靂(青森)が話題になりました。来年は新之助(新潟)、18年には山形112号(山形)と東北210号(宮城)=いずれも名称未定=が店頭にお目見えする予定です。

日本穀物検定協会が発表する「米の食味ランキング」で、白米の外観、香り、味などの総合評価が最高の「特A」とされた産地・地区・品種は、15年産米で46もあります。前年より4点増え、産地は北海道から鹿児島まで広がります。では、どんな特徴があるのでしょうか。

「ゆめぴりか、つや姫の登場以降はずっと、甘みや粘りの強い『もっちり系』ブームが続いています。新品種はほとんどこのタイプ」

1782年創業の米穀店「玄米耕房かめた」(東京都墨田区)の8代目、市野沢利明さん(58)が解説します。五ツ星お米マイスター、お米アドバイザー、ごはんソムリエなどの資格を持つ「目利き」です。これから新米出荷が本格化する九州産晩生の人気品種も、多くが「もっちり系」だといいます。

「もっちり系」はでんぷんのアミロース含有量が少なく、炊くと特有の食感が出ます。粘りが強くて甘みもあり「ご飯だけで何杯でもいけそう」な米です。冷めても食味が変わりにくいため、お弁当やおにぎりにも向いています。

米はペットボトルで保管しましょう!(イラスト)「消費者の好みは多様化しています。これだけ『もっちり』が流行すると、逆に『あっさり』を求める人が増えてくると思います。『あっさり』には上品で主張しすぎない味わいがあり、オムライスやカレーなどの洋食、丼物、すしに適している」と市野沢さん。約40銘柄を扱う「かめた」にも新しい味わいを求め、インターネットでの注文や問い合わせが全国から入っているそうです。

●ペットボトルで保管

おいしく食べるなら精米したてに限ります。できれば少量ずつ、冬場なら4週間、夏季は2週間で食べきれる量をめやすに購入します。保管場所は冷蔵庫がベストですが、これからの季節は暖房のない部屋なら常温でも大丈夫です。冷蔵庫での保管に便利なのはペットボトルです。500ミリリットルのボトルにちょうど450グラム(3合)の米が入るので計量も簡単。2リットルなら12合分入ります。しまいやすく、場所も取りません。


毎日新聞生活報道部

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