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プログラミング 女性も熱く


プログラミングを学ぶ女性が増えています。IT人材が不足するなか、キャリアアップが期待できることや、在宅ワークの幅が広がり、子育てと両立できる「柔軟な働き方」にもつながりやすいことから人気を集めているようです。女性に特化した講座を開く動きも進んでいます。

●育児と両立目指すキャリアウーマン(イラスト)

「初めてでも心配いりません。楽しく勉強しましょう」

講師の男性が語りかけます。IT教育ベンチャーのインフラトップ(東京)が開く女性向けプログラミング講座。子育て中でも参加しやすいよう託児室を設け、受講中はベビーシッターが子どもをみてくれます。1月初めにスタートした講座には9人が参加、うち4人は育児休業中だそうです。

週1回の講義とオンライン教材により、1カ月でウェブ作成ができるようにし、優秀作は同社が買い取ってくれます。より学びたい人向けには上級者講座もあり、転職・就職を希望する人には企業を紹介しています。

千葉県市川市の女性(33)は東京都品川区で事務パートをしており、通勤に計2時間かかります。現在妊娠中で「プログラミングができれば賃金アップが見込め、在宅勤務も可能かも」と考えて参加したそうです。東京都小平市の女性(32)は就学前の女児2人の子育てのため離職し、現在は女性向けトレーニング教室を運営。「本格的な起業のためにスキルを学びたい」と話しました。

●キャリアアップに

インフラトップは一般向け講座でも女性受講者が多いことから、昨年4月に女性専用講座をスタートさせました。大島礼頌(あやのぶ)社長(25)は「社内外のキャリアアップや、子育てと仕事の両立のため在宅ワークを考え、プログラミングを学ぶ女性が多い。特にウェブデザインは女性の感性を生かすことができ、人気が高い」と解説します。

人材支援のエン・ジャパン(東京)に勤務する金草(かなくさ)裕美さん(33)は昨年12月、育休からの復帰に合わせ、それまでの営業職から、希望の顧客関係管理(CRM)担当に職種転換しました。顧客向けにコンテンツの制作・配信をする仕事です。育休を利用し、IT教育のデジタルハリウッド(東京)が開く女性向けプログラミング講座で7カ月間学んだことがキャリアアップにつながったといいます。

新卒で入社し営業畑を歩んできました。ウェブ業界を担当するなか「企業理解と自己成長に役立つ」とプログラミングへの関心を高め、第2子の長男出産を機にチャレンジ。育休明けは原職復帰が原則ですが、事前の上司面談でキャリアプランを伝えたところ、CRM強化の会社方針と重なり、異動が決まりました。「チャンスを生かすことができた。講座で目的を持つ仲間たちと出会えたことも大きい」と喜んでいます。

在宅ワークで育児と両立(イラスト)●深刻な人材不足

プログラミングの人材不足は深刻です。経済産業省は2020年には37万人、30年には79万人のIT人材が不足すると試算しています。ビッグデータ活用やあらゆるモノがネットにつながるIoTなどの拡大がその要因と分析しています。そこで期待するのが、女性やシニア層の活躍だというのです。

IT分野の求人は裾野が急速に広がっています。エン・ジャパンの転職サイト「エン転職」では、ウェブ関連職種で「未経験OK」の求人は、16年12月時点で2年前の約2倍に増えました。サービスのサイト強化やスマホ対応が進み、経験者が枯渇しているためです。

教育分野では、世界的にSTEM(科学・技術・工学・数学)の重要性が高まっていますが、社会人でも同様です。転職サイト「リクナビNEXT」の藤井薫編集長は「プログラミングのスキルがあると、時間・場所を選ばず働きやすい▽論理的な考え方ができ、ネットワーク化しやすい▽最新技術を学び続ける能力につながる――などの点で注目されている」と強調しています。


毎日新聞生活報道部

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※掲載されている情報は2017年3月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。