お役立ち情報/情報ものしり帖


子どもの事故を防ぐ


1月下旬、堺市でドラム式洗濯機の中に閉じ込められた5歳の男児が窒息死する痛ましい事故が起きました。子どもが安全に暮らすため、家庭内でどのような対策を取ればいいのか改めて見直します。子どもの事故防止情報を発信する「京(みやこ)あんしんこども館」(京都市中京区)を訪ねました。

アドバイスする女性(イラスト)●不慮の死亡、上位に

厚生労働省の人口動態統計(2016年)によると、不慮の事故で死亡した14歳以下の子どもは292人。交通事故の他、窒息や溺死、転倒や転落など原因はさまざまですが、不慮の事故死は子どもの死因の上位を占め、0歳児では死因の4位、1〜4歳と5〜9歳では2位、10〜14歳で3位となっています。

こども館では小児科医や看護師らが育児相談に乗ると共に、子どもの事故データの分析調査、発生原因や予防対策などの情報を発信しています。館内に家具や家電を配置したモデルルームがあり、来館者には無料で事故防止のための対策を説明してくれます。スタッフの看護師は「子どもの事故の約6割が家の中で起きています。対策を取れば減らせることを知ってほしい」と話します。

「テーブルの角にクッションはつけてる?」。スタッフの女性が居間を案内しながら、来館者の30代女性2人に尋ねました。それぞれ11カ月と9カ月の長男を連れています「つけてるけど、はずして口に入れちゃうんです」と2人が打ち明けると、「誤飲しないよう、のみ込めない大きさのものを選んであげてね」とアドバイスしました。

●居間のゴミ箱撤去

居間は家族が集まる場所で物も多く、誤飲や転倒などの事故が起こりやすいです。スタッフは「まずは子どもの目線で室内をチェックして」と言いました。5〜6カ月の赤ちゃんは手にした物を何でも口へ持っていくため、誤飲につながる危険があります。手の届く範囲に直径3.9センチ以下の小さな物を置かないよう工夫しましょう。

安全のために引き出しをロック!(イラスト)はいはいしたり歩き始めたりしたら、行動範囲が広がり手が届く高さも変わります。小さな物は高さ1メートル以上の高さに置くようにします。ゴミ箱内の物を赤ちゃんが食べてしまったという事例もあり、居間から撤去してもいいそうです。コンセントにはカバーをつけ、倒れやすい薄型テレビは転倒防止バンドなどで固定します。

階段の上下には安全柵を設置しましょう。「下りる練習をくり返し、1人で下りられるようになったら柵ははずしていい。子どもの成長に合わせて、安全対策も変わっていきます」とスタッフは解説しました。

台所にも危険はいっぱいです。フライパンや鍋の持ち手を子どもが触って中身がひっくり返ることもあるため、面倒でも持ち手をコンロの奥側に向けておきましょう。ポットや炊飯器など、やけどの恐れがある物は高い場所に置きます。コードを引っぱると危ないので、高い位置にあるコンセントを使います。包丁の入った引き出しや冷蔵庫にはロックが必要です。

洗面台や便座からの転落、洗剤の誤飲など、水回りでも事故は起きています。「子どもが洋式の便器の中に頭をつっこみ、鼻と口が水につきそうになっていた」という相談が寄せられたこともあるそうです。トイレや洗面所、浴室に入れないよう、ドアの高い位置に外鍵をつけてもかまいません。難しい場合、洗剤などは高さ1メートル以上の場所に置き、引き出しや便座にはロックをします。洗濯機での事故を防ぐため、洗濯後は必ず水を抜き、使わない時はコンセントも抜いておきます。またチャイルドロックや市販のロックを使い、洗濯槽に入れないようにすることが大切です。


毎日新聞生活報道部

Copyright© 2003 - 2018 Kyoei Fire&Marine Insurance Co.,Ltd. All rights reserved
※掲載されている情報は2018年3月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。