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衣類ケア家電って?


洗濯のための家電といえば洗濯機、乾燥機やアイロンが定番ですが、衣類ケアに特化した家電の種類が増えてきました。衣類のしわやにおい取り、しみ抜きなど専用の家電が注目を浴びているのです。人気の商品を調べてみました。

衣類スチーマーで簡単にワイシャツをケア(イラスト)「衣類スチーマー」は新生活を始める際、アイロン代わりに購入する人が増えています。ハンガーに掛けたままの衣類に蒸気を当て、しわやにおいを取るものです。パナソニックが2013年に発売した衣類スチーマーは、今年3月末までで累計120万台を販売するヒット商品となっています。

電源を入れてから24秒で使え、最大4分間連続でスチームが出ることが特徴で、店頭価格は1万2000円前後。開発に携わった担当社員は「元々、レースやフリル、シフォンといったアイロンがかけづらい衣服を着る女性をターゲットにしていたけれど、実際の購入者は男女半々。女性は朝出かける前に、クローゼットに収納していた服のしわ取りをし、男性は帰宅後、1日着たスーツのしわ取りや脱臭をしているのです」。ただ、アイロンでいう中温(160度)までしか温度が上がらないため、綿のワイシャツなどきちんとプレスしたい衣類には、アイロンを使ったほうが早くきれいに仕上がるそうです。

日本でのアイロンの世帯保有率は9割を超えますが、パナソニックの調べによると、10年以上買い替えていない人は3割に上り、所有者の約半数が「うまくかけられない」と不満を持っているそうです。「アイロンに苦手意識を持つ人は、アイロン台を出すところから面倒に感じていて、洗濯物をためてしまう。衣類スチーマーはアイロンの『イヤイヤ感』をなくし、クリーニングに出すほどではない普段着もきれいに着られるのです」。担当者は胸を張ります。

自宅での衣類ケア用として、中に複数のハンガーをつるし、噴射する蒸気がしわやにおいを取る「衣類リフレッシュ機」も登場しています。LGエレクトロニクス・ジャパンが先月、全国で発売した「スタイラー」は、外見は幅の狭い冷蔵庫のよう。ハンガーラックを1分間で最大180回振動させながら蒸気を噴射、最短20分で衣類のほこりや花粉を落としつつ繊維を立たせ、ふんわりさせる仕組みです。価格は約23万円で、先行販売されている欧米や韓国では、約6年で10万台が売れたそうです。

マーケティング担当者は「日本には制服文化があり、きれい好き。毎日着るのにクリーニングに出しづらい服を、自宅でケアしたいというニーズは大きい」と説明しました。アレルゲン除去や除菌もでき、帽子や縫いぐるみ、スキーウエアや毛皮製品もリフレッシュ可能。ぬれた衣類を乾かす「雨の日」、冬の外出前にコートを温める「温め」など、細かいコース設定で家庭の寝室やリビングへの進出を目指しています。

ケアされたワイシャツに感動(イラスト)昨年9月に発売されたシャープの「超音波ウォッシャー」は、ワイシャツの襟、袖の汚れや食べこぼしのしみなど洗濯機や手洗いでは落ちにくい衣類の部分汚れを、1秒間に約3万8000回の超音波振動ではじき出します。衣類をぬらす水があれば使えるため、出張や海外旅行に持参できます。価格は1万2000〜1万3000円程度。開発した部署の女性社員は、5歳の次女が発表会のドレスをボールペンで汚したとき、超音波ウォッシャーが役立ったといい、「子育て中のご家庭には『あって助かった』と思っていただけるはず」と話します。

用途が細分化された専用家電が増えていることについて、あるIT・家電ジャーナリストは「日本の家電は1台で多機能・万能型を目指してきたが、海外メーカーの参入がきっかけで、消費者は単機能、コンパクトで高性能なものに注目するようになった。例えば洗濯機でいえば、汚れたユニホームや赤ちゃんの衣類、ペット用品などを普通の洗濯物と分けて洗うための2台目として、小型の二槽式洗濯機が見直されている。掃除や調理の家電も同様で、性能が良くデザイン性が高いものであれば高価格でも売れています」と指摘しました。

●185万円、夢の「自動畳み機」

洗濯の最後に待っているのは、取り込んだ衣類を仕分けして畳む作業です。これが面倒で、「自動畳み機」があればどんなに楽だろう、と思ったことはありませんか。世界初の全自動衣類折り畳み機「ランドロイド」の予約販売が、5月30日から始まります。

投入された衣類を1枚ずつAI(人工知能)で認識、ロボットアームが折り畳み、アイテム別、もしくは家族別に仕分けしてくれます。一度に30枚まで投入できるが、1枚畳むのに早くて4分、長ズボンや長袖トレーナーだと10分以上かかるそうです。

開発したセブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ社では「幅87センチ、高さ220センチあって置き場所を取ることや、価格(185万円)の問題もあるけれど、洗濯物の山を残したまま寝る後ろめたさや家事のプレッシャーからの解放は大きい。15年くらいかけて普及させたい」と意気込んでいます。


毎日新聞生活報道部

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※掲載されている情報は2017年5月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。