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ペットの快適な家


ペットを室内で飼う人が増えています。抜け毛や臭いの対策のほか、猫の爪研ぎなど特有な習性への配慮は飼い主の悩みの種です。ペットと快適に共生できる家作りやペット用品での工夫を探りました。

千葉県野田市のご夫婦は猫6匹と暮らしています。住んでいた賃貸マンションが手狭になり、猫を室内で飼うためのモデルハウスを見たことがきっかけで現在の家を建てました。

猫専用部屋(イラスト)こだわったのが「猫の空間」。屋根裏に約15平方メートルの猫専用部屋を設置しました。猫は外をながめたり、ひなたぼっこしたりするのが好きなので、幅約170センチ、高さ40センチの窓も設置しました。猫は上下移動も欠かせません。屋根裏の天井からリビング裏の床まで、木製のキャットタワー(高さ4メートル30センチ)を作り付けにしました。猫の居場所用の板を9枚設置し、爪研ぎ用に柱を麻ひもで巻きました。

網戸の網はひっかきに備えてステンレス製に、部屋の扉は猫が開けにくいよう引き戸にしました。蓼沼さんが出かける時に抜け毛が服につかないよう、クローゼットから玄関に直接出られるようにもしました。暮らして2カ月。「猫も人間も快適」とこの夫婦は話します。

この家を担当した大和ハウス工業の担当者は「モデルハウスの見学は30件ほどで契約は2件。ペットと暮らす家には関心が高いです」と話します。全国では月約10件の契約があります。大和ハウス工業は猫が外から出入りできる「猫通路」、高所を往来できる「キャットウオーク」、犬のトイレ専用スペースや足洗い場などを提案しています。

日本ペットフード協会の昨年の「全国犬猫飼育実態調査」によると、飼育場所として「室内のみ」「散歩・外出時以外は室内」の合計は犬が84.4%、猫が86%で漸増傾向にあり、やはりニーズは高いそうです。

猫の爪研ぎ場や隠れ家として最近人気なのが、特殊な段ボールを加工した室内用「ハウス」です。段ボール製造の村井紙器(岡山県津山市)が作る「『ニャンだ!!』ハウス」(幅、奥行き各51センチ、高さ65.5センチ)もその一つです。1戸1万円以上しますが、全国で年800個以上売れています。3層構造の特殊な段ボールで、人が乗っても壊れないほど強度があり、猫がひっかいても崩れにくいのです。1戸分は約3キロと軽いです。1戸だけだと猫がけんかするため昨年、2戸を爪研ぎ兼用のブリッジでつなげたセットも販売しました。ブリッジは別売りのものと交換可能です。

ペット用便利アイテム(イラスト)元々、子どもの遊具用に段ボールハウスを販売していたところ、「犬用にも作ってほしい」との要望があり、ペット用ハウスに発展しました。壊れたら紙のリサイクルに出せばよいといいます。社員の猫に試してもらってデザインを改良しました。ハウスの穴から猫じゃらしで遊ぶこともでき、村井紙器の社長は「遊び心がウケているのではないでしょうか」と話します。

室内で飼う際に便利なアイテムはどんなものがあるのでしょう。ペットの専門店「コジマ」で聞きました。最近、売れ筋なのが、トイレ処理用ポットです。猫が使ったトイレ用の砂や、犬が使ったトイレ用シートなどを一時保管しておく箱で、投げ込めば悪臭を遮断する多層構造のビニール袋に包まれる仕組みです。袋は別売りのカートリッジ式。マンションで犬や猫を飼う人に広がっているそうです。給水機として定着し始めているのが「循環型」です。猫は水を飲まなければ尿石症、ぼうこう炎などになりやすいです。静止した水より流水に興味を示す猫もいるため、1.5〜2.5リットルの水が電動で循環する形の給水機が支持を得ているそうです。

村井紙器の商品部担当者は「最近は年を取ったペット向けの商品も売れています」と話します。小型犬がソファなど寝床に上るための階段のほか、後脚など弱った部分を引き上げながら散歩できるハーネス(胴輪)も売り出されています。


毎日新聞生活報道部

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