お役立ち情報/情報ものしり帖


カルシウム多め、もう一品


骨がスカスカになり、折れやすくなる骨粗しょう症は中高年の女性に多い病気です。国内の患者数は約1300万人とみられますが、気づかないうちに病状が進行していることもあります。骨折によって寝たきりになることも少なくない骨粗しょう症の予防についてまとめました。

もしかして、身長縮んだ?(イラスト)●閉経後に骨密度減

女性は50歳前後に訪れる閉経からの数年間で、急速に骨の密度が減少します。骨がつぶれて背中が曲がったり、身長が縮んだりして骨粗しょう症に気づくことが多いようです。骨量は男女とも20歳ごろにピークを迎えますが、なるべく減らさず維持するように努めたいところです。

長年骨粗しょう症の治療に携わってきた原宿リハビリテーション病院(東京都渋谷区)の林泰史名誉院長は「骨粗しょう症の予防策は食事、日光浴、運動に尽きます」と指摘します。

骨を強くするための栄養素として、林名誉院長は、カルシウム、ビタミンD、ビタミンKを挙げています。カルシウムは骨の材料で、ビタミンDは腸内でカルシウムの吸収を促し、ビタミンKはカルシウムが骨にたまるのを助けます。

同病院によると、この3栄養素のうち、最も不足しがちなのはカルシウムです。摂取の目安は1日700〜800ミリグラム。乳製品や油揚げなどの大豆食品、小魚、海藻、緑色野菜に多く含まれています。同病院の管理栄養士、土屋瑛子さんは「病院の食事でも十分取るのは難しく、通常の食生活だとまず足りません。意識して取る必要があります」と話します。継続を主眼に置き、まめに取るように心がけましょう。

例えば、朝食に食パンとコーヒー、オレンジ、リンゴだと、カルシウム摂取量は32ミリグラムしかありません。昼食にきつねうどんで124ミリグラム。夕食に米飯、豚バラ肉と赤ピーマン、キャベツ、タマネギのソテー、チンゲンサイのスープでも52ミリグラムです。林名誉院長は「いつもの食事にカルシウムの多い食品を付け加える」ことを勧めています。簡単でないと続かないので、ライフスタイルに合わせて選ぶのがコツです。

先ほど挙げた朝食メニューにプロセスチーズを20グラム加えれば、カルシウムは158ミリグラムになります。おやつをミルクココアやヨーグルト、カルシウム強化の煎餅にしてもいいでしょう。昼食のきつねうどんに素干しのサクラエビを小皿1杯程度(5グラム)入れれば224ミリグラムになります。夕食に小松菜とサクラエビの煮浸しを作れば236ミリグラムです。お酒を飲む人は、酒のさかなをシシャモに、総菜ならひじきの煮物を選びましょう。

●日光浴に努めて日光浴に努めて(イラスト)

比較的取りやすいのが、ビタミンDとビタミンKです。同病院によると、1日の摂取量の目安は、ビタミンDが15〜20マイクログラム。サケやカレイの1切れで取れます。ビタミンKは1日に250〜300マイクログラム取ればよく、納豆1パックで十分です。しかしながら、心筋梗塞の治療などで抗凝固薬のワーファリンを飲んでいる人は、納豆を食べられません。小松菜はビタミンKもカルシウムも豊富に含まれています。

骨を強くする対策の二つ目は日光浴です。太陽の光を浴びるとビタミンDが皮膚で作られます。食事に加えて日光浴をするよう努めましょう。ただし、ことさらに皮膚を出す必要はなく、林名誉院長は「冬場でも服を着て耳や顔、手に日光を当てるだけで十分です」と助言します。日光浴の時間は、夏は10分、冬は30分必要です。


毎日新聞くらし医療部

Copyright© 2003 - 2019 Kyoei Fire&Marine Insurance Co.,Ltd. All rights reserved
※掲載されている情報は2019年12月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。