お役立ち情報/情報ものしり帖


初夏の紫外線対策


日焼けやシミの原因になる紫外線。これから注意が必要ですが、骨を強化するのに役立つ効用もあります。

潮干狩りで日焼けした男性(イラスト)●炎症、光老化の原因

千葉県の40代男性会社員は、昨年5月の連休中に家族で行った潮干狩りでの苦い体験が忘れられません。顔には日焼け止めクリームを塗り、首にタオルを巻くなどしましたが、2時間半ほどして陸に上がると、ズボンをまくり上げた膝下が真っ赤に。男性は「油断した。あんなに日焼けするとは」と振り返りました。

「思ったより日焼けをしてしまうのが初夏の怖さだ」と専門家は指摘しています。

人体に悪影響を及ぼす紫外線はA波(UVA)とB波(UVB)の2種類あります。UVAは波長320〜400ナノメートル(ナノは10億分の1)と長く、肌の奥まで届くため、一時的な黒化のほか、肌の弾力低下、しわ、たるみなど「光老化」を引き起こします。一方、UVBは波長280〜320ナノメートルと短く、表皮で大部分が吸収されるため、日焼けの原因となる炎症を引き起こし、シミになりやすいのです。

5月になるとUVAはほぼピークに達し、UVBは夏に向けて急激に増えていきます。長袖を半袖にした腕や素足でサンダル履きした足元など普段隠れている部分は、常に紫外線を浴びている顔などに比べ紫外線を吸収して肌を守るメラニンの生成量が少なく、日焼けのダメージも大きくなります。

紫外線の悪影響を防ぐには、紫外線カットのクリームを使うと効果が期待できます。UVAの防止効果の指標に「PA」、UVBに「SPF」があり、数値が大きいほど効果が高くなります。顔なら真珠二つ分が適量ですが、こめかみ付近など側面は塗り方が不十分になりがちで、注意した方がいいでしょう。

サングラスや日傘、紫外線を通さない素材の衣服も効果がありますが、紫外線は上からだけでなく、路面などに反射して下からも照りつけます。白い服は紫外線を散乱させるため、顔に近い部分は紫外線をカットする黒の方が日焼けを防ぐのに役立ちます。つまり、外側は白、内側は黒の日傘がよさそうです。

食事にも気をつけましょう。抗酸化作用の高いビタミンCとE、ポリフェノールなどを含む食品は、紫外線を浴びると体内に生じる活性酸素を不活化し、日焼けや光老化を防ぐ効果が期待できます。専門家は「トマトやヨーグルト、緑茶などを日ごろから食べたり、飲んだりすることが重要。女性だけでなく、男性も子どものころから日焼け止めなどの紫外線対策をして、習慣化すべきでしょう」と提言します。

紫外線で骨増加(イラスト)●骨増加には必要

一方、紫外線を浴びなくても問題があります。ビタミンDは腸管からのカルシウムの吸収を支援し、骨粗しょう症を防ぐのに役立ちますが、体内でビタミンDを作るにはUVBを浴びなければなりません。胎児の骨の量が増える妊娠後期を紫外線量の少ない冬に迎えると、ビタミンDの欠乏を示す頭蓋ろうの新生児が増えるという研究報告もあります。

紫外線とビタミンの関係に詳しい研究者は「子どもや若い女性にとってビタミンDを生成する紫外線は有用な面もあります。1日のうちで紫外線が比較的弱い朝や夕方に散歩するといいでしょう」と話しています。


毎日新聞くらし医療部

Copyright© 2003 - 2019 Kyoei Fire&Marine Insurance Co.,Ltd. All rights reserved
※掲載されている情報は2019年6月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。