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音声SNS「Clubhouse」広がる


クラブハウスを楽しむ人(イラスト)音声でコミュニケーションするSNSアプリ「Clubhouse」(クラブハウス)のサービス提供が日本でも1月下旬から始まりました。「音声版ツイッター」とも呼ばれ、気軽に雑談したり、他の人の雑談を聞いたりできる新しいSNSです。しかし、使い方によっては「ヘイトの温床になる」との懸念も出ています。クラブハウス文化は日本に定着するのでしょうか。

●参加には招待必要

クラブハウスは米国発の音声SNSで、リアルタイムに雑談を楽しめるアプリです。利用規則によれば、本名による登録が必要で、利用できるのは18歳以上とされています。差別など他人に危害を加えたり、会話の録音などクラブハウス内で得た情報を許可なく記録したり転記したりすることは禁止されています。

アプリは現在のところiOS版のみで、登録には電話番号と利用者からの招待が必要です。友人らに問い合わせて利用者を探し回り、招待してもらいました。利用開始後に知人や有名人をフォローすると、メインページに現在トーク中であることを示す「ルーム」がいくつも表示されました。それぞれのルームに「どうやって政治の話題を増やすか」「好きなアニメを紹介する部屋」といったタイトルがあり、幅広いテーマで会話されています。

そのうちの一つのルームに入室すると、ルームに参加している人たちの名前とアイコン画像が一覧になってずらりと表示されました。一覧はユーザーの出入りに合わせて常に更新される仕組みです。

ルームには、モデレーター(進行役)▽スピーカー(発言者)▽オーディエンス(聴衆)――の3種類のユーザーがいます。会話をするのはモデレーターとスピーカーで、参加者一覧の一番上に表示されています。モデレーターはルームの開設者と、開設者が指定した運営役。スピーカーを招待したり、オーディエンスからスピーカーに引き上げたり戻したりする権限があります。

どのトークルームにしようかな(イラスト)トップページからルームに入室すると、自分のアイコン画像がオーディエンスの一覧に表示されました。画面には「挙手」ボタンがあり、発言を求める合図になっています。押してモデレーターに許可されればスピーカーになれるという仕組みです。ルーム画面に表示される「Leave quietly(そっと退室する)」のボタンを押すと、ルームから退室できます。

●差別発言横行も

昨年からクラブハウスが人気になっている米国では、どのように使われているのでしょうか。米国在住のライター、竹田ダニエルさんによると、クラブハウスは昨年3月ごろ米国でリリースされ、IT関係者やセレブから広がって注目されました。新型コロナの感染拡大の時期と重なり注目が集まりましたが、「次第に差別的な発言やハラスメントが横行していることが問題視されるようになりました」と竹田さん。

クラブハウスの規則は差別的な発言などを禁じているものの、そうした発言をなくすことは現実的には難しいと竹田さんはみます。「男性同士の会話で女性を見下す発言があったり、若者の発言が年配者たちによって遮られたりすることも問題視されています」

一方、若者の間で連帯が生まれることには期待も寄せます。「気軽に誰とでも会話で交流できるのは良いところだと思います。弱い立場の人たちの連帯を支えていく方向に活用されることを望みます」と期待します。竹田さんが指摘するように、気軽に会話しやすい半面、閉鎖性ゆえに差別発言やハラスメントが起きやすく、今後日本でも表面化するかもしれません。


毎日新聞運動部

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※掲載されている情報は2021年3月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。