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座禅のすすめ オンラインでみんなと


オンライン座禅(イラスト)新型コロナウイルスの流行で窮屈な暮らしが続く中、誰でも自宅から参加できるオンライン座禅会が登場して人気を呼んでいます。自分の心と向き合い、1日をリセットできる貴重な機会になっているようです。

2月のある日曜日。臨済宗「龍雲寺」(東京都世田谷区)が主催するオンライン座禅会は午前7時半の開始前に定員の100人に達しました。寺の本堂でカメラに向かった住職の細川晋輔さん(41)が足の組み方や呼吸の整え方を説明。鐘の音を合図に座禅が始まり、参加者はそれぞれの場所から約15分間、取り組みました。間に法話を挟んで2回目の座禅をし、約1時間のプログラムを終えました。

龍雲寺がオンライン座禅会を始めたのは昨年5月。コロナの影響で先代から欠かさず開いていた座禅会ができなくなり、細川さんもかなりの喪失感がありました。ですが、ウェブ会議ツール「Zoom(ズーム)」を使った座禅会を始めると参加者が相次ぎ、定員の100人に入れなかった人のために動画投稿サイト「YouTube」でも同時にライブ配信するようになりました。細川さんは「コロナを機にお年寄りもオンラインに慣れ始めたようです」と話します。海外や病院からの参加者もいるといいます。

ライターの永江朗さん(62)は昨夏からほぼ毎週参加しています。日ごろから複数の締め切りを抱え、頭のどこかで常に仕事のことを考えているという永江さん。「座禅をすると頭が空っぽになり、パソコンのメモリーのようにたまっていた情報の断片を掃除するような感覚」と話します。東京と京都の住まいを行ったり来たりする生活ですが、どこからでも参加できるのも魅力です。

「臨済宗青年僧の会」では昨年4月から全国の僧侶が持ち回りでオンライン座禅会をスタートし、1日2〜3回開かれています。ホームページからスケジュールを確認すれば予約不要で簡単に参加できます。毎晩参加しているという新潟市のマッサージ師、松田朱美さん(61)は「全国いろいろな和尚さんに会えてありがたい。1日がリセットできる」と声を弾ませます。同会によると、これまで参加した人は延べ3万4000人に上っています。

臨済宗「全生庵」(東京都台東区)の住職、平井正修さん(53)は「座禅は自分の心と向き合う場」と話します。「コロナの情報に不安にさせられても、どうしたらいいのか決めるのは自分。スマホの中に答えはありません。答えは自分の心の中にあります」。昨春の一時中止を経て座禅会を再開した全生庵には毎週日曜に40人ほどの参加者が集まっています。

座禅をさらに気軽に始められる方法もあります。曹洞宗はホームページで「いす座禅」を紹介しています。座面が少し硬い椅子に浅く腰かける▽骨盤を立て、背骨を積み上げるイメージで姿勢を整える――などのポイントを押さえれば、会社や自宅で取り組めます。

座禅のポイント◆座禅のポイント
・締め付けの少ない服で
・右足を左ももの上に、左足を右ももの上に乗せる(できなければ片足だけ)
・手を組んで足に置く
・目は半分閉じて1.5メートルほど前に視線を落とす
・腹式呼吸をする
・身体、呼吸、心の三つを整える


毎日新聞社会部

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※掲載されている情報は2021年3月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。