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アナログの魅力 〜カセットテープが静かに再ブーム〜


最新ツールで音楽を聴く男性(イラスト)皆さんは、普段どのようなツールで音楽を聴いていますか?CDなどの音楽ソフトを購入するのでなく、音楽配信によって、スマホやタブレット、PCなどで音楽を聴く方が増えているのは周知の事実でしょう。このようにデジタル化で音楽がより気軽に楽しめる一方、あえてアナログなツールで音楽を楽しむ方も増えているようです。アナログレコードは、その代表格ですが、今回はブームが静かに再熱している「カセットテープ」について取り上げていきます。

◆カセットテープの出現で、音楽の聴き方や創り方が変化

40代以上には懐かしい存在のカセットテープは、1966年に発売されました。発売から一気に普及した背景には、取り扱いに神経を使うレコード盤よりも、カセットテープは各段に取り扱いしやすかったことがあります。またカセットテープは音楽ソフトの役割だけでなく、レコード盤やラジオの音源を録音することや自ら選曲や編集ができる点も広く普及した大きな要素となります。

カセットテープ出現以前のレコード盤が主流の時代、音楽を聴くためには、自宅や友人の家、あるいは当時のジャズ喫茶のようなレコードを流すお店で聴くしか方法がありませんでした。ところがカセットテープやラジカセの登場によって、音楽の聴き方は一変していったのです。家やお店などの屋内だけではなく、海や山、キャンプ場などの屋外でも、ラジカセを持ち込むことで自分たちの聴きたい音楽をより気軽に楽しめるようになりました。

そして1979年に発売されたウォークマンは、カセットテープの存在を不動のものにしました。歩きながらヘッドフォンでカセットテープの音源が楽しめるウォークマンは、当時の若者の間で爆発的な人気となったのです。また、車の中で音楽を聴く楽しみを広げたのも、カセットテープの出現によるもの。車にこだわるのと同じぐらいカーステレオにこだわった若者も多かったようです。車に乗って聞きたい音楽=ドライビングミュージックの誕生は、カセットテープの普及によるものでしょう。カセットテープは、音楽を聴く側だけでなく、音楽を創作する側にも影響を与えたと言えます。高度経済成長中期から登場したカセットテープは、若者を中心に幅広い年齢層に浸透し、最盛期の1989年頃には、年間約5億本が販売されていました。しかしながら、その後はMD(ミニディスク)やデジタルオーディオプレーヤーの台頭により、販売数は減少してきます。

※カセットデッキとラジオが一体となった音響機器

カセットテープで音楽を聴く女性(イラスト)◆40代以上には懐かしいのに、若い世代にとっては新しい存在。

一時は下火となったカセットテープに、今また静かなブームが到来しています。40代以上には、音楽を夢中で聴いていた若い時分を思い出すノスタルジックな要素が強いようです。コロナ禍によりおうち時間が増えて、部屋の押し入れなどを整理していたら、自分で編集したカセットテープが出てきたという話も聞きます。また近頃では、数十年前のラジオの深夜放送や音楽番組をYouTubeなどにアップしている方たちがいますが、きっとその方たちはカセットテープでエアチェック(録音)を楽しんでいた世代でしょう。過去にカセットテープに録音した音源を、令和の今、再び多くの方に楽しんでもらえるようデジタル化してYouTubeなどにアップしているのです。このように過去の番組をアーカイブしたい方々のために、カセットテープの音源をデジタル化する機能がついたカセットデッキも現在では数多く発売されています。

そして30代以下のカセットテープに親しみのない世代には、新しい存在として注目されています。再生する時の「ガチャッ」とする音や巻き戻しや早送りの時の「キュル、キュルッ」とテープが回転する音が、デジタル音源にはないモノとしての魅力が感じられるようです。良い意味で、おもちゃのような感覚が味わえるも魅力なのでしょう。またカセットテープのシンプルでコンパクトなケースや縦型のジャケットなどは、レコードやCDとも違った独特の質感があるようです。現在では、カセットテープを再注目する世代に向けて、専用のコーナーや棚を設けているレコード店や、カセットテープのみを販売するお店もできています。

日々、あらゆるものが改良されて、便利が進んでいる今日。あえてカセットテープなどのアナログなツールで、じっくりと腰を据えて音楽を聴いてみるのもよいかもしれません。そこには、きっと新しい発見があるはずです。


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