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安いのに、なぜ儲かる「100円ショップ」の秘密


何でこんなに安いんだろう(イラスト)おうち時間が増えたことで、自宅の近隣で買い物をする機会も増えたことでしょう。「あのお店よりもこっちのお店の方が安い!」といった会話が今まで以上に、家族団らんのひとときを賑わしているはずです。日用品などはなるべく安く買い求めたいと考えるのは、誰もが同じことでしょう。安売りをアピールしている量販店はたくさんありますが、その中でも「100円ショップ」は、いつの時代も消費者の味方といえます。「100円ショップ」を訪れると「なぜこの商品がこんなに安いんだろう?」と疑問が浮かぶはずです。安いのに、なぜ儲かるのか?その秘密を「100円ショップ」の成り立ちと変遷に触れながら探っていきます。

◆1960年代からスタートし、1980年代に固定店舗へ

まずは「100円ショップ」の成り立ちと変遷についてです。「100円ショップ」の原型は、1960年代にスタートしました。当時は「100円ショップ」という名前すら存在せず、生活雑貨の催事屋さん、移動販売屋さん、などと呼ばれていたようです。この頃の生活雑貨の催事屋の業務は慌ただしく、1〜2週間の短期間で、駅前やスーパーなどの限定されたスペースを借りて、1人で商売をしていました。こうした状況では、価格が様々な場合には会計が非常に面倒で時間がかかります。そのため価格を全て100円にすることで、会計作業がスムーズにできるようになりました。これが催事屋のひとつの業態として定着して、「100円ショップ」の原型となったのです。1960年代から1970年代にこの形が広がり、さらに1970年代後半から1980年代にかけて一段と浸透していきました。初期の時代は、売れ残った商品の販売が中心のため、毎回、商品が変わりました。その当時は固定店舗ではなく、常に移動しているため、同じ商品の必要がなかったわけです。ところが商売が広がってくると、専用問屋が出来はじめ、定番商品を扱うようになりました。定番商品の出現により、1980年代になると固定型の店舗が出来はじめ、現在のような業態へと発展していきました。

◆どんな商品も100円のため、粗利率は低く見えるが…

では、「100円ショップ」がなぜ儲かるかの仕組みについてお話します。「100円ショップ」の単価は一点あたり100円です。どんな商品でもこの単価のため、粗利率が低く見えるはずです。ところが粗利率は商品によって大きく異なり、高い粗利率と低い粗利率の商品が混在しているため、トータルすると高い粗利率を確保することになります。

また、「100円ショップ」は粗利率をアップするために、商品を大量に仕入れて一点あたりの原価を下げています。大量仕入れのルートは複数あり、大手メーカーをはじめ、中小メーカーや卸売業者から仕入れを行っています。少数ロットでの仕入れよりも大量仕入れの方が、一点あたりの単価が安くなるため、大量に仕入れて大量に販売することで粗利率をアップしています。「100円ショップ」の中には、自社ブランドで生産しているところもあり、自社で安く製造することで原価を抑えているのです。

そして「100円ショップ」は全ての価格が100円であるため、プライスシールなどをつける必要がありません。その手間が省けるため、人件費を削減できます。

現在は大型ショッピングセンターに店舗を構える100円ショップ(イラスト)さらに、通常の店舗であれば宣伝ためにはチラシなどのツールを作成する必要があるでしょう。ところが、「100円ショップ」はどんな商品も100円で買える“ことが大前提にあり、宣伝となっているため、高い広告宣伝費を投じる必要もありません。

このように費用を抑えるための様々なポイントがあるため、「100円ショップ」は、安いのに儲けることができるのです。

催事屋や移動販売の形から変化し、固定店舗へと発展していった「100円ショップ」。時代のニーズに呼応して、現在では大型ショッピングセンターの中に店舗を構えるようになりました。ニューノーマルな暮らしが求められる中で今後、どのように発展していくのでしょうか。


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※掲載されている情報は2021年11月時点での情報であり、最新の情報と異なる場合があります。